2007年 02月 09日
東京遠征・まずはサークルK |
ザコ寝のノビノビ座席では音を出すのもはばかられる。ズボンに突っ込んだ携帯電話のバイブで朝6時、目を覚ました。カーペットが固くて体が微妙に痛い。ある程度は寝たようにも思えるが、寝た気がしない寝起きである。まだ時間があるので身支度などしていると、「おはよう放送」で案内放送が再開、横浜には定刻どおり6時45分に着いた。
ノンビリしている暇はなく、バタバタと京浜東北線に乗り換え。京成の前に狙うは東急田園都市線の「サークルK」である。昨年8月にもちょっとだけ撮りに行った東武へ乗り入れできない田園都市線の車両を、乗り入れ可能車両と区別すべく先頭車に貼られた丸い「K」シールにちなんでファンはこう呼ぶ。東武も東京メトロも全車LEDの行先表示を採用し、東急も東武乗り入れ対応車は全車LED。方向幕で残るのは「サークルK」の一部のみである。最近仲間だった2000系3編成のフルカラーLED化が行われてしまったが、逆に東横線から方向幕の8590系が転入、以前からの8500系もあわせまだ一定の勢力は保っているが、なにせ「サークルK」は平日にしか定期運用がなく、ほとんどがラッシュ時のみの運転。だから早く行って少しでも抑えておきたい。いつもの余裕のない遠征プロジェクトの特徴がいきなり炸裂である。1駅進んだ東神奈川から今度は横浜線の橋本ゆきへ乗り換える。ラッシュとは逆方向なので新横浜でまとまった下車があると車内は空き、空席もできた。近代的な住宅地とまだ少し残る緑にかこまれた沿線風景を眺めていると、やがて乗換駅である長津田へ到着する。JRに比べると少し洗練された感のある東急の長津田駅に入り、去年使い残していた「パスネット」を改札に通し、いよいよ開始である。
階段を下りてホームに出ると急行と各停が共に発車待ち。しかしよく見ると、各停は2000系「!」、急行は8500系字幕車「!!」。いきなり「サークルK」揃い踏み。もうちょっと早く来ていれば…。今回は事前に運用調査をされているサイトより「サークルK」全運用を確認していたため、後でどの列車で帰ってくるかわかるのが救いであるが。さほど混んでいない各停で進み市が尾に向かう。
市が尾は上り渋谷方面を編成でキレイに撮れる(ただしこの時間帯は正面に光線が当たらない)ポイントである。昨年の遠征では大井町線直通急行の撮影で使っていたので勝手はわかる。さて、「サークルK」は「30K」~「43K」の14運用に入る。ただ、「サークルK」自体は本数が11本、うち個人的に大当たりの方向幕車は8本(8500系3本、2000系3本、8590系2本)なのでどの列車が「サークルK」かはわかっても、LEDだったり、東武乗り入れの車両が代走する個人的には「ハズレ」もある。こればっかりは運次第だ。趣味的嗜好なので「ハズレ」などと言ってしまうLED車だが、東急車は比較的シャッター速度が速くてもちゃんと読める車両が多い。東京メトロの8000系や東武30000系のようにどうしようもないのもあるが、東武の最新型50050系は走行写真としてはギリギリ許容できるシャッター速度でなんとか判別できる写真が撮れた。 昨夏登場の伊豆急行PR電車の「伊豆のなつ号」。冬になっても活躍中。8500系はLEDが写りやすい。 東武50050系。なんとか「南栗橋」が判別できた…。
そしてお目当ての「サークルK」だ。市が尾は正面がちながら後ろから下りも撮れる。急行長津田ゆきの「サークルK」がまず登場。一番撮りたかった8500系であった。運用が「31K」なのでこのあとラッシュ時のみの半蔵門ゆきにもなるいいめぐり合わせ。さらに急行押上ゆきにも入っており、今日は幸先良いぞといい気分になったのだが、その気分がいっきに吹っ飛ぶ事態が…。 急行押上ゆき。ここからは東武伊勢崎線なので「サークルK」の北限の行先である。 半蔵門ゆき。平日朝ラッシュ時のみの希少行先。
変だなと思い出したのは撮り始めてしばらくしてから。カメラの音がいつもと違うのだ。シャッターやフィルムを巻く音がいつになく鈍い。手ごたえがない音しかしないのだ。…まさか故障か?だんだん怖くなってきた。そしてあるときシャッターが開いたまま止まってしまった。「!!!」パネルには「Err」(エラー)の表示。電源を切っても電池を外しても「Err」が消えない。しかも電池残量わずかのメッセージまで出だした。どうしよどうしよと焦っているうちにもう一度シャッターを押すと「カシャッ」と音がしていちおう復帰した。しかしこれは完全におかしいのは間違いない。参ったな…と思いながら、ふと運用メモを見ると、上りの「サークルK」は終了していた。今度は下りのポイントに移らねばならない。大いに不安を抱きつつ、あざみ野へ移動した。
あざみ野もサイドに光が当たらないのだが、編成はキレイに撮れる。予定ではこのあとの急行2本、各停3本が「当たり」のはずであった。しかし、もうカメラはどうにもならない状態であった。試しに撮っていたときは音がヤバげながらまだ何とかなっていたのだが、よりによって8500系急行が来た所でまだシャッターが開きっぱなしに。おまけに電池切れ表示。なんてことだ、これで完全に終了…。あわててこの急行だけはデジカメで抑えた。もう完全に気が動転している。3日間写真を撮りに来たのにカメラがダメではすべてパーだ。…しかしふと急遽使ったデジカメに気づいた。本務機といえる一眼レフほどではないにせよ、普段は記録スナップ的に使うデジカメも高速シャッターがそれなりに切れ、画質もそれなりに良い。ということで、最後の「サークルK」急行だけは入線をデジカメで撮っておいた。コンパクトタイプなので感覚がまるでわからなかったが、まあ形にはなってホッと。しかし、もう限界。この近辺ならカメラ屋の一つ、最悪カメラ用電池があるのでは?と駅前を探したり、スーパーやコンビニにも行ったがハズレ。やむを得ない。ネットで検索するとポイントカードを持っているヨドバシカメラが町田に店を持っている。どのみち横浜線を北上して橋本から京王へ向かうつもりだったので、途中で降りればよい。収穫はあったのに悲惨な気持ちで東急を後にした(結論からいえば、完全にシャッターが開きっぱなしになった数枚以外は無事撮れていた) 最後は8590系。先日まで東横線にいたのだが5050系の増備で田園都市線へ。これはデジカメの画像。十分キレイだな…。
町田には小田急への乗り換えのため何度も乗り降りしているが、JRから小田急へ乗り換える際通るペデストリアンデッキから街中を見ると、高層ビルが立ち並びものすごい大都会に見える。しかし、ヨドバシカメラは反対側の出口側にある。こちらはよく見るとそんなになんてことない駅前の風景であった。電池を買い、カメラに装着。試しに動かしてみると…どうやらなんとかなりそうだ。ただ、また起きたら今度こそ不具合が起こっていることが確実となる。不安を抱きながら先へ進むこととした。
さて、気になる開運号である。某巨大掲示板群にはご多分に漏れず開運号専用のスレッドが立っており、日々の運用情報がアップされていた。京成の場合、車両運用の流れがパターン化されていないため、事前にどの運用に入るかは予想できない。このため、こういった掲示板の目撃情報が頼り。webによる今日の状況は…朝ラッシュに走ってすでに入庫済の運用であった。これであわてて京成へ向かう必要はなくなった。ということで、心置きなく京王へ。
京王も例によって朝ラッシュ時にはいろいろな種別行先の組み合わせが見られることから、これまでも数度撮りに行っていた。今回は、平日朝に走る「京王多摩センターゆき」が目当てである。1988年までは相模原線の終点だった京王多摩センターであったが、延伸後も若干ここまでの列車も設定されていた。ところが、調べたところ現在のダイヤでは平日の午前中にやたらと京王多摩センターゆきがある。レア度は減ったが撮りやすくなったかなと思い、どこでもいいから取れるところで撮ろうと各停で進んでいった…のだが、どこも撮れない。そうこうするうちに残るは急行1本のみ。そして下車したのは京王稲田堤。高架線の途中の駅で、調布方が大きくカーブしている。好きな構図になるのだが、事前に「撮れるのはエレベーターの前」みたいな紹介を見つけ、ちょっと躊躇していた。しかし、実際降りてみるとエレベーターの近くではあるが、邪魔になるようなところでもない。次の電車がお目当てという一発勝負、おまけにカメラがちゃんと動くか半信半疑…というところでやってきた急行京王多摩センターゆきは、 無事撮れていた。(^ー^)
さて、京成の開運号が入庫中のため、狙いのものがこの時点ではなくなった。どこへ行こうかな…と考えたものの、これというところもない。ただ、周遊きっぷがあるので、極力JRを使いたい。ということで、京王はここまでにし、JR南武線の稲田堤駅まで徒歩で向かうことにした。静かな住宅地を歩く地味な乗り換えである。5分ほどでJRの駅へ出た。こちらは商店街の趣である。時刻は12時前。例によってまたここまで食事なしの悪いパターンだったので駅前の「松屋」で食事。東京は食の名物もないのでこういう感じの店で軽く済まして行こうとは決めていた。ただ、ちょっと食べようかと思うと目に付くのがなぜか「松屋」ばかりなのには「・・・」だった。こうも多いと他の店が恋しくなる。ま、ホントに「松屋」は多かった。食べ終えるとさっさと南武線に乗り込む。南武線も私鉄めぐりには重宝する路線だが、混雑にぶつかりやすいのがタマにキズ。正午頃なんてたいていは空いてるものだが、立ち客多数で結局川崎まで立ちっぱなしであった。3月改正で毎時1本増発されるらしいがそれで緩和されるのだろうか。
狙うものも思いつかなかったので京急を撮りに行くことにする。川崎からは京急川崎まで歩き。特に乗換駅という認識はない両駅だが、東口を出ると目の前に京急の高架が見える。高架に近づくように商業地の中をを左へ歩いていけば京急川崎駅である。バカでかいJRの駅に比べるとこぢんまりしているがそれなりに活気は負けていないように思える。ただ、曇っていたこともあるが結構駅構内が暗い…。高架下を利用した駅構内ということもあるんだろうか。地上の大師線のりばをちらっと見た後、本線の高架ホームに上がる。ここでは京急名物の増解結が頻繁に行われ電車が出たり入ったり。羽田空港輸送を担ってもうだいぶ経つが、施設の限界をなんとかアイデアでカバーしているような感がありファンの人気の高い京急の真髄がここで見られているように思えた。京急川崎~京急蒲田間では京急では影の薄くなった特急が走っており(京急川崎で品川方面からの快特に連結して以南は快特に変わる)、それを撮ろうかと思ったのだが、この区間で撮れるところはなく断念。じゃあ、羽田空港乗り入れを多数抑えることができる京急蒲田以北で撮る事にしようと、お手軽な平和島へと向かった。
今から約10年前、ホーム先端で編成写真を撮ることを覚えた私が最初に京急で撮影したポイントが平和島であった。ここは12両編成こそ不可能だが、品川方面ゆきをキレイに編成で抑えられる好ポイントである。天気が悪く、順光もクソもない状態。10分毎に快特・もう1本快特か急行・普通のサイクルである。京急にいる以上もちろん京急車は撮るのだが、「もう1本快特か急行」のところには都営地下鉄浅草線を介しての乗り入れ車が入る。一粒で何度もおいしい蒲田以北の本線である。 「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」の2100形である。赤い電車の京急に現われた青い電車。最初は青い車体を生かしたキャンペーン電車だったのだが、キャンペーン契約が終わっても装飾を外した形で運転を続け、新たなキャンペーンを始めればまた装飾を付けという感じが続く。伝統の赤もいいが、この青1色というのもなかなかである。600形にも1編成いる。 そして、北総鉄道からの乗り入れ車7000形。旧北総開発鉄道開業時からの車両であるが、いつのまにか残りはこの7004編成のみとなっていた。特徴的な「ゲンコツスタイル」が見られるのもあとわずかだそうだ。
北総7000形を撮れたのでとりあえず第1弾は終了。あいかわらず天気が悪く、光線状況を気にする必要がないので、横浜方面行ゆきが撮れる青物横丁へ向かう。
青物横丁は品川方が直線であり、12両編成も撮れるポイントである。平日のこの時間は走っていないが…。平和島同様に特に目当てもないがたまたま偶然「お!」というのが来るのを期待してしばらく撮影に興じた。 新1000形。先代の1000形もまだ現役だというのに2代目とは気の早いことだと思ったが、2100形と共にすっかり代表格となった。京急もついにLEDの行先表示を採用したが、まだ数は少ない。また、それなりに早くても表示が切れたりはしないようである。 かつてのエース、2000形。8両編成は使い勝手が悪くラッシュ時での出番が中心になり、快特運用当時はむしろ地味だった4両編成が日の目を見るようになった。
そんなこんなで京急も一通り撮ったしとキリを付け、4時過ぎに京急を離れ、品川に戻る。京成の開運号は入庫しているし、もう日も暮れているから撮れるはずもない。今日は千葉市内で泊まるのだが、なんだか時間的にも中途半端である。で、品川からどうやって行こうかと思ったとき、ふいにこの駅の立ち食いそばのことを思い出した。品川には「常盤軒」という昔からの駅弁屋が立ち食いそばを山手・京浜東北・東海道・横須賀各線のホーム+コンコースにかまえており、そこには「お好みそば」というのがあるらしい。「お好みそば」は定額で具が入れ放題というのが売りとか。ま、ちょっと小腹も空いてるし行こうかと思ったのだが…「常盤軒」はあれど「お好みそば」というメニューがない。店を間違えたかなとも思ったが、「常盤軒」なのは間違いない。で、見つけたのが「お好み天ぷらそば」。なんか違うのが混じっているが…。天ぷら2種類乗せて480円。ひょっとして「お好みそば」が変わったのかなと思い、「小海老天」+「ごぼう天」にした(どっちもかき揚げ)。「小海老天」とはいうものの、かき揚げにしては海老はでかかったので、まあいいかなと。ちなみに、「お好みそば」は「常盤軒」でも東海道線ホームでだけやっているそうだ。全部同じだと思ってた…。おなかを膨らませて山手線で北上する。
すんなり千葉へ行くなら品川から横須賀線でいい話。ま、それでは面白くないのでロケハンがてら?京成の金町線に乗ってみることにした。「開運号」自体、金町線に入る運用が多数設定されており、ここにくる可能性は結構高い。金町は常磐緩行線の駅なので、まず山手線で日暮里へ。ついで快速電車で北千住に進む。東武伊勢崎線を横目に見つつ、今度は地下へ降りると古めかしい地下鉄の駅に変わる。北千住~綾瀬間の常磐緩行線は本来東京メトロ千代田線であるが、特例というか国鉄時代のややこしい経緯でJRと東京メトロが共存しており、乗っていい事になっている。このホームはどこからどうみても東京メトロの駅の雰囲気で、正直「周遊きっぷ」で大丈夫なんやろかとちょっと不安になってしまった。おまけに車両も東京メトロであった。綾瀬を過ぎると再びJRに戻りホッ。金町に着くともう5時半を回り真っ暗。大通りをちょっと歩いて京成の金町駅に向かい、金町線に乗るが、外なぞほとんど見えずロケハンなんて無理であった。10分もたたないうちに高砂に到着した。
高砂で京成の夕ラッシュをしばし見てみる。先日のダイヤ改正で登場した「快特」にも出くわすが、京成車が「快特」と出していても、ずっと前から京急線内では「快特」で走っているからあまり「おっ」とも思えなかった。青砥からの複々線の関係で同時入線なんかもあり、それはそれでしばらく飽きなかった。快特で船橋へ出る。いつ来てもずーっと仮駅・高架化工事中だったのが、ついに昨年ホームが高架になっている。その真新しいホームに降り立った。が、できているのはホームだけでコンコースはまだできておらず、上下線を行き来できないままの仮駅状態であった。完成まではまだ1年ほどかかるそうである。改札も狭い簡易なものであった。JRの船橋までちょっと歩き、JRに戻る。ここからは総武快速線で千葉へ。長い15両編成の端っこまで歩きボックスシートへ。夜7時前にしてはそんなに混んでいない。千葉で15両というのはさすがに長すぎるのだろうか。ゆったりボックスシートに座っているうちに程なく千葉到着。駅を出るとポツポツと雨が落ちているようなので足早にビジネスホテルへと向かうのであった。あー疲れた…。
ノンビリしている暇はなく、バタバタと京浜東北線に乗り換え。京成の前に狙うは東急田園都市線の「サークルK」である。昨年8月にもちょっとだけ撮りに行った東武へ乗り入れできない田園都市線の車両を、乗り入れ可能車両と区別すべく先頭車に貼られた丸い「K」シールにちなんでファンはこう呼ぶ。東武も東京メトロも全車LEDの行先表示を採用し、東急も東武乗り入れ対応車は全車LED。方向幕で残るのは「サークルK」の一部のみである。最近仲間だった2000系3編成のフルカラーLED化が行われてしまったが、逆に東横線から方向幕の8590系が転入、以前からの8500系もあわせまだ一定の勢力は保っているが、なにせ「サークルK」は平日にしか定期運用がなく、ほとんどがラッシュ時のみの運転。だから早く行って少しでも抑えておきたい。いつもの余裕のない遠征プロジェクトの特徴がいきなり炸裂である。1駅進んだ東神奈川から今度は横浜線の橋本ゆきへ乗り換える。ラッシュとは逆方向なので新横浜でまとまった下車があると車内は空き、空席もできた。近代的な住宅地とまだ少し残る緑にかこまれた沿線風景を眺めていると、やがて乗換駅である長津田へ到着する。JRに比べると少し洗練された感のある東急の長津田駅に入り、去年使い残していた「パスネット」を改札に通し、いよいよ開始である。
階段を下りてホームに出ると急行と各停が共に発車待ち。しかしよく見ると、各停は2000系「!」、急行は8500系字幕車「!!」。いきなり「サークルK」揃い踏み。もうちょっと早く来ていれば…。今回は事前に運用調査をされているサイトより「サークルK」全運用を確認していたため、後でどの列車で帰ってくるかわかるのが救いであるが。さほど混んでいない各停で進み市が尾に向かう。
市が尾は上り渋谷方面を編成でキレイに撮れる(ただしこの時間帯は正面に光線が当たらない)ポイントである。昨年の遠征では大井町線直通急行の撮影で使っていたので勝手はわかる。さて、「サークルK」は「30K」~「43K」の14運用に入る。ただ、「サークルK」自体は本数が11本、うち個人的に大当たりの方向幕車は8本(8500系3本、2000系3本、8590系2本)なのでどの列車が「サークルK」かはわかっても、LEDだったり、東武乗り入れの車両が代走する個人的には「ハズレ」もある。こればっかりは運次第だ。趣味的嗜好なので「ハズレ」などと言ってしまうLED車だが、東急車は比較的シャッター速度が速くてもちゃんと読める車両が多い。東京メトロの8000系や東武30000系のようにどうしようもないのもあるが、東武の最新型50050系は走行写真としてはギリギリ許容できるシャッター速度でなんとか判別できる写真が撮れた。
そしてお目当ての「サークルK」だ。市が尾は正面がちながら後ろから下りも撮れる。急行長津田ゆきの「サークルK」がまず登場。一番撮りたかった8500系であった。運用が「31K」なのでこのあとラッシュ時のみの半蔵門ゆきにもなるいいめぐり合わせ。さらに急行押上ゆきにも入っており、今日は幸先良いぞといい気分になったのだが、その気分がいっきに吹っ飛ぶ事態が…。
変だなと思い出したのは撮り始めてしばらくしてから。カメラの音がいつもと違うのだ。シャッターやフィルムを巻く音がいつになく鈍い。手ごたえがない音しかしないのだ。…まさか故障か?だんだん怖くなってきた。そしてあるときシャッターが開いたまま止まってしまった。「!!!」パネルには「Err」(エラー)の表示。電源を切っても電池を外しても「Err」が消えない。しかも電池残量わずかのメッセージまで出だした。どうしよどうしよと焦っているうちにもう一度シャッターを押すと「カシャッ」と音がしていちおう復帰した。しかしこれは完全におかしいのは間違いない。参ったな…と思いながら、ふと運用メモを見ると、上りの「サークルK」は終了していた。今度は下りのポイントに移らねばならない。大いに不安を抱きつつ、あざみ野へ移動した。
あざみ野もサイドに光が当たらないのだが、編成はキレイに撮れる。予定ではこのあとの急行2本、各停3本が「当たり」のはずであった。しかし、もうカメラはどうにもならない状態であった。試しに撮っていたときは音がヤバげながらまだ何とかなっていたのだが、よりによって8500系急行が来た所でまだシャッターが開きっぱなしに。おまけに電池切れ表示。なんてことだ、これで完全に終了…。あわててこの急行だけはデジカメで抑えた。もう完全に気が動転している。3日間写真を撮りに来たのにカメラがダメではすべてパーだ。…しかしふと急遽使ったデジカメに気づいた。本務機といえる一眼レフほどではないにせよ、普段は記録スナップ的に使うデジカメも高速シャッターがそれなりに切れ、画質もそれなりに良い。ということで、最後の「サークルK」急行だけは入線をデジカメで撮っておいた。コンパクトタイプなので感覚がまるでわからなかったが、まあ形にはなってホッと。しかし、もう限界。この近辺ならカメラ屋の一つ、最悪カメラ用電池があるのでは?と駅前を探したり、スーパーやコンビニにも行ったがハズレ。やむを得ない。ネットで検索するとポイントカードを持っているヨドバシカメラが町田に店を持っている。どのみち横浜線を北上して橋本から京王へ向かうつもりだったので、途中で降りればよい。収穫はあったのに悲惨な気持ちで東急を後にした(結論からいえば、完全にシャッターが開きっぱなしになった数枚以外は無事撮れていた)
町田には小田急への乗り換えのため何度も乗り降りしているが、JRから小田急へ乗り換える際通るペデストリアンデッキから街中を見ると、高層ビルが立ち並びものすごい大都会に見える。しかし、ヨドバシカメラは反対側の出口側にある。こちらはよく見るとそんなになんてことない駅前の風景であった。電池を買い、カメラに装着。試しに動かしてみると…どうやらなんとかなりそうだ。ただ、また起きたら今度こそ不具合が起こっていることが確実となる。不安を抱きながら先へ進むこととした。
さて、気になる開運号である。某巨大掲示板群にはご多分に漏れず開運号専用のスレッドが立っており、日々の運用情報がアップされていた。京成の場合、車両運用の流れがパターン化されていないため、事前にどの運用に入るかは予想できない。このため、こういった掲示板の目撃情報が頼り。webによる今日の状況は…朝ラッシュに走ってすでに入庫済の運用であった。これであわてて京成へ向かう必要はなくなった。ということで、心置きなく京王へ。
京王も例によって朝ラッシュ時にはいろいろな種別行先の組み合わせが見られることから、これまでも数度撮りに行っていた。今回は、平日朝に走る「京王多摩センターゆき」が目当てである。1988年までは相模原線の終点だった京王多摩センターであったが、延伸後も若干ここまでの列車も設定されていた。ところが、調べたところ現在のダイヤでは平日の午前中にやたらと京王多摩センターゆきがある。レア度は減ったが撮りやすくなったかなと思い、どこでもいいから取れるところで撮ろうと各停で進んでいった…のだが、どこも撮れない。そうこうするうちに残るは急行1本のみ。そして下車したのは京王稲田堤。高架線の途中の駅で、調布方が大きくカーブしている。好きな構図になるのだが、事前に「撮れるのはエレベーターの前」みたいな紹介を見つけ、ちょっと躊躇していた。しかし、実際降りてみるとエレベーターの近くではあるが、邪魔になるようなところでもない。次の電車がお目当てという一発勝負、おまけにカメラがちゃんと動くか半信半疑…というところでやってきた急行京王多摩センターゆきは、
さて、京成の開運号が入庫中のため、狙いのものがこの時点ではなくなった。どこへ行こうかな…と考えたものの、これというところもない。ただ、周遊きっぷがあるので、極力JRを使いたい。ということで、京王はここまでにし、JR南武線の稲田堤駅まで徒歩で向かうことにした。静かな住宅地を歩く地味な乗り換えである。5分ほどでJRの駅へ出た。こちらは商店街の趣である。時刻は12時前。例によってまたここまで食事なしの悪いパターンだったので駅前の「松屋」で食事。東京は食の名物もないのでこういう感じの店で軽く済まして行こうとは決めていた。ただ、ちょっと食べようかと思うと目に付くのがなぜか「松屋」ばかりなのには「・・・」だった。こうも多いと他の店が恋しくなる。ま、ホントに「松屋」は多かった。食べ終えるとさっさと南武線に乗り込む。南武線も私鉄めぐりには重宝する路線だが、混雑にぶつかりやすいのがタマにキズ。正午頃なんてたいていは空いてるものだが、立ち客多数で結局川崎まで立ちっぱなしであった。3月改正で毎時1本増発されるらしいがそれで緩和されるのだろうか。
狙うものも思いつかなかったので京急を撮りに行くことにする。川崎からは京急川崎まで歩き。特に乗換駅という認識はない両駅だが、東口を出ると目の前に京急の高架が見える。高架に近づくように商業地の中をを左へ歩いていけば京急川崎駅である。バカでかいJRの駅に比べるとこぢんまりしているがそれなりに活気は負けていないように思える。ただ、曇っていたこともあるが結構駅構内が暗い…。高架下を利用した駅構内ということもあるんだろうか。地上の大師線のりばをちらっと見た後、本線の高架ホームに上がる。ここでは京急名物の増解結が頻繁に行われ電車が出たり入ったり。羽田空港輸送を担ってもうだいぶ経つが、施設の限界をなんとかアイデアでカバーしているような感がありファンの人気の高い京急の真髄がここで見られているように思えた。京急川崎~京急蒲田間では京急では影の薄くなった特急が走っており(京急川崎で品川方面からの快特に連結して以南は快特に変わる)、それを撮ろうかと思ったのだが、この区間で撮れるところはなく断念。じゃあ、羽田空港乗り入れを多数抑えることができる京急蒲田以北で撮る事にしようと、お手軽な平和島へと向かった。
今から約10年前、ホーム先端で編成写真を撮ることを覚えた私が最初に京急で撮影したポイントが平和島であった。ここは12両編成こそ不可能だが、品川方面ゆきをキレイに編成で抑えられる好ポイントである。天気が悪く、順光もクソもない状態。10分毎に快特・もう1本快特か急行・普通のサイクルである。京急にいる以上もちろん京急車は撮るのだが、「もう1本快特か急行」のところには都営地下鉄浅草線を介しての乗り入れ車が入る。一粒で何度もおいしい蒲田以北の本線である。
北総7000形を撮れたのでとりあえず第1弾は終了。あいかわらず天気が悪く、光線状況を気にする必要がないので、横浜方面行ゆきが撮れる青物横丁へ向かう。
青物横丁は品川方が直線であり、12両編成も撮れるポイントである。平日のこの時間は走っていないが…。平和島同様に特に目当てもないがたまたま偶然「お!」というのが来るのを期待してしばらく撮影に興じた。
そんなこんなで京急も一通り撮ったしとキリを付け、4時過ぎに京急を離れ、品川に戻る。京成の開運号は入庫しているし、もう日も暮れているから撮れるはずもない。今日は千葉市内で泊まるのだが、なんだか時間的にも中途半端である。で、品川からどうやって行こうかと思ったとき、ふいにこの駅の立ち食いそばのことを思い出した。品川には「常盤軒」という昔からの駅弁屋が立ち食いそばを山手・京浜東北・東海道・横須賀各線のホーム+コンコースにかまえており、そこには「お好みそば」というのがあるらしい。「お好みそば」は定額で具が入れ放題というのが売りとか。ま、ちょっと小腹も空いてるし行こうかと思ったのだが…「常盤軒」はあれど「お好みそば」というメニューがない。店を間違えたかなとも思ったが、「常盤軒」なのは間違いない。で、見つけたのが「お好み天ぷらそば」。なんか違うのが混じっているが…。天ぷら2種類乗せて480円。ひょっとして「お好みそば」が変わったのかなと思い、「小海老天」+「ごぼう天」にした(どっちもかき揚げ)。「小海老天」とはいうものの、かき揚げにしては海老はでかかったので、まあいいかなと。ちなみに、「お好みそば」は「常盤軒」でも東海道線ホームでだけやっているそうだ。全部同じだと思ってた…。おなかを膨らませて山手線で北上する。
すんなり千葉へ行くなら品川から横須賀線でいい話。ま、それでは面白くないのでロケハンがてら?京成の金町線に乗ってみることにした。「開運号」自体、金町線に入る運用が多数設定されており、ここにくる可能性は結構高い。金町は常磐緩行線の駅なので、まず山手線で日暮里へ。ついで快速電車で北千住に進む。東武伊勢崎線を横目に見つつ、今度は地下へ降りると古めかしい地下鉄の駅に変わる。北千住~綾瀬間の常磐緩行線は本来東京メトロ千代田線であるが、特例というか国鉄時代のややこしい経緯でJRと東京メトロが共存しており、乗っていい事になっている。このホームはどこからどうみても東京メトロの駅の雰囲気で、正直「周遊きっぷ」で大丈夫なんやろかとちょっと不安になってしまった。おまけに車両も東京メトロであった。綾瀬を過ぎると再びJRに戻りホッ。金町に着くともう5時半を回り真っ暗。大通りをちょっと歩いて京成の金町駅に向かい、金町線に乗るが、外なぞほとんど見えずロケハンなんて無理であった。10分もたたないうちに高砂に到着した。
高砂で京成の夕ラッシュをしばし見てみる。先日のダイヤ改正で登場した「快特」にも出くわすが、京成車が「快特」と出していても、ずっと前から京急線内では「快特」で走っているからあまり「おっ」とも思えなかった。青砥からの複々線の関係で同時入線なんかもあり、それはそれでしばらく飽きなかった。快特で船橋へ出る。いつ来てもずーっと仮駅・高架化工事中だったのが、ついに昨年ホームが高架になっている。その真新しいホームに降り立った。が、できているのはホームだけでコンコースはまだできておらず、上下線を行き来できないままの仮駅状態であった。完成まではまだ1年ほどかかるそうである。改札も狭い簡易なものであった。JRの船橋までちょっと歩き、JRに戻る。ここからは総武快速線で千葉へ。長い15両編成の端っこまで歩きボックスシートへ。夜7時前にしてはそんなに混んでいない。千葉で15両というのはさすがに長すぎるのだろうか。ゆったりボックスシートに座っているうちに程なく千葉到着。駅を出るとポツポツと雨が落ちているようなので足早にビジネスホテルへと向かうのであった。あー疲れた…。
by tetsuradiq
| 2007-02-09 22:00
| 撮影記