2005年 12月 20日
驚愕の落札品 |
「こ、これは…。」
見た途端、くぎづけになった。信じられなかった。なんということだ…。
ま、なにかというとヤフオクなのだが…。なんのこっちゃというなかれ。この商品を見つけたとき、本当にこういう気持ちになったのだから。
Yahoo!オークション。言わずと知れた国内最大手のオークションサイトである。オークションサイトはほかにもいくつかあるが、ヤフオクは鉄道部品関連の出品が本当に多い。これまで遠くの会社の方向幕や、もう鉄道会社のイベントでは出てこないような古い方向幕なんかも手に入れることが出来た。しかし、12月中旬に見つけた2つの商品(同一種のものが2つ出ていた)は、これまで一度も目にしたことのないもの。商品の紹介はいずれも「国鉄の方向幕」。しかし、現物の画像は方向幕といえばそうかもしれないが大きく違う。これは絶対にもう手に入れる機会は訪れないものだと感じた。これまでもときおりオークションに参加し、「落札した!」と思った直後にさらわれたり、応札競争に敗れたりもしているので、応札したら勝てるわけでもないが、今回のこの商品だけはなにか使命感にも近いような意気込みで落札に挑戦することにしたのだった。
入札終了は17日午前0時と1時前。当日(16日)、まだ入札はしていなかった。発見した日から約5日。2品にはそれぞれ札が入ってはいたものの、まだ様子見のような雰囲気であった。気合十分な時なら終了間際にはパソコンに張り付くところだが、この日は職場の忘年会。深夜まで参加は目に見えており、危険。そこで出発前にとりあえず入札だけはしておいた。
予想通り、忘年会は盛り上がり(笑)0時を回った。ついには携帯で結果をチェック。まず1つ落札(^ー^)、もう一つは…終了間際だが逆転されている。「えーい、ここまできたらいってまえ!!」…終了8分前のとどめで勝利(^ー^)。ちなみにこのときの私は忘年会も終わり千鳥足(マジ(笑))でフラフラと帰っていた。酔ってなかったらもう一本出てただろうか。…いや、出してたと思う。それくらいのものだった。
落札直後より出品者の方とメールで段取り。19日の午後、無事商品がやってきた。
ま、見た目はただの2本の方向幕である。ただ、ふつうの方向幕に比べて少々長さが短いが、そのかわり太い。そして、重い。普通の方向幕に比べてビニールが分厚いのだろう。そう簡単に破れては困るということなのか。で、この字幕。いったい何の幕かというと…。
「ひばり」「まつしま」「津軽」「おが」…懐かしい列車名が羅列されている。電車に装備されている方向幕にこんな種類のものはない(少なくとも「まつしま5号」なんて細かいところまで方向幕はめったに書かない)。実はこれ、国鉄時代の上野駅に設置されていた字幕式発車案内装置の種別・列車名欄に使われていた字幕である。私は関西の人間で東京には大学時代に遊びに行くまで行ったことはないので無論現役時代は知らない。「上野駅の発車案内」というとよく出てくるのが、列車の発車時間や行先の書かれた板が吊るされている中央改札口の風景が「懐かしの上野駅」みたいな感じでよく出てくるが、一方で長距離列車が発着するホームの天井には字幕式の発車案内が吊り下げられていたのである(最近の本だとイカロス出版の「季刊Jトレイン第6号(2002年5月発売)の上野駅特集にチラチラと写真が載っている)。この幕はそこで使用されていたのだ。調べてみると昭和60年3月のダイヤ改正前に字幕式装置はLEDに取り替えられたという。60年3月は東北・上越新幹線上野開業により、東北・上越方面の在来線優等列車が一気に姿を消した時。その直前なので、この字幕は東北方面在来線に優等列車がまだまだ走っていた頃のギリギリの姿を残している。
上野~青森間を常磐線経由で走っていた昼行特急の「みちのく」、上越地区へのスキー臨時特急として国鉄時代は定番だった特急「新雪」の表示もある。また、常磐線経由の寝台特急「ゆうづる」はこの字幕には1、3、5~と続き実に11号までの表示があった。「ゆうづる」はすでに全滅しているし、そもそも寝台特急が同一系統にこんなにも設定されているなんて今では考えもつかない。でも、この字幕が使われているときはそれが当たり前であった。
ところでこの字幕、ちょっと疑問がある。例が常磐線を走っていた急行「ときわ」。かつては上下26本も走り、「上野毎時0分発車」と発車時刻を固定、ひところの「エル特急」的設定のさきがけのような存在であった列車だが、この字幕では「ときわ5号」の次はグーンと「ときわ17号」まで飛んでしまう。もちろん「ときわ7号」も「ときわ9号」も本来ならあるはず。こんな感じで「1号」の次が「5号」だったり、また「3号」しかなかったりと号数が揃っていない列車が多いのだ。…どうもこの字幕はどのホームにも使えるようにという作りではなく、ホームごとに作り分け、そのホームから発車する列車の号数だけを抜き出して作っているような感じがあるのだ。実際、この記事の字幕の中身の画像は最初の1枚をのぞいては片方の幕だけ抜き出しているのだが、もう一方の幕とは内容がほとんどダブってない。…こうなると、じゃあどこのホームのもの?という疑問がわいてくる。都合のいいことに上野駅は小さな時刻表でも発車番線は書いてある。このあたりの時代の時刻表は小型版なら持っているのでちょっと調べてみようと思う。いつの、どのホームのものなのか。ただ、中身が90コマもあるうえ、うち1本は90コマほとんどに表示が入っているので、表示を調べるだけでもかなり骨は折れそうだが…。でも楽しみが1つ増えた。しばらく遊べそうである。
見た途端、くぎづけになった。信じられなかった。なんということだ…。
ま、なにかというとヤフオクなのだが…。なんのこっちゃというなかれ。この商品を見つけたとき、本当にこういう気持ちになったのだから。
Yahoo!オークション。言わずと知れた国内最大手のオークションサイトである。オークションサイトはほかにもいくつかあるが、ヤフオクは鉄道部品関連の出品が本当に多い。これまで遠くの会社の方向幕や、もう鉄道会社のイベントでは出てこないような古い方向幕なんかも手に入れることが出来た。しかし、12月中旬に見つけた2つの商品(同一種のものが2つ出ていた)は、これまで一度も目にしたことのないもの。商品の紹介はいずれも「国鉄の方向幕」。しかし、現物の画像は方向幕といえばそうかもしれないが大きく違う。これは絶対にもう手に入れる機会は訪れないものだと感じた。これまでもときおりオークションに参加し、「落札した!」と思った直後にさらわれたり、応札競争に敗れたりもしているので、応札したら勝てるわけでもないが、今回のこの商品だけはなにか使命感にも近いような意気込みで落札に挑戦することにしたのだった。
入札終了は17日午前0時と1時前。当日(16日)、まだ入札はしていなかった。発見した日から約5日。2品にはそれぞれ札が入ってはいたものの、まだ様子見のような雰囲気であった。気合十分な時なら終了間際にはパソコンに張り付くところだが、この日は職場の忘年会。深夜まで参加は目に見えており、危険。そこで出発前にとりあえず入札だけはしておいた。
予想通り、忘年会は盛り上がり(笑)0時を回った。ついには携帯で結果をチェック。まず1つ落札(^ー^)、もう一つは…終了間際だが逆転されている。「えーい、ここまできたらいってまえ!!」…終了8分前のとどめで勝利(^ー^)。ちなみにこのときの私は忘年会も終わり千鳥足(マジ(笑))でフラフラと帰っていた。酔ってなかったらもう一本出てただろうか。…いや、出してたと思う。それくらいのものだった。
落札直後より出品者の方とメールで段取り。19日の午後、無事商品がやってきた。
ま、見た目はただの2本の方向幕である。ただ、ふつうの方向幕に比べて少々長さが短いが、そのかわり太い。そして、重い。普通の方向幕に比べてビニールが分厚いのだろう。そう簡単に破れては困るということなのか。で、この字幕。いったい何の幕かというと…。
「ひばり」「まつしま」「津軽」「おが」…懐かしい列車名が羅列されている。電車に装備されている方向幕にこんな種類のものはない(少なくとも「まつしま5号」なんて細かいところまで方向幕はめったに書かない)。実はこれ、国鉄時代の上野駅に設置されていた字幕式発車案内装置の種別・列車名欄に使われていた字幕である。私は関西の人間で東京には大学時代に遊びに行くまで行ったことはないので無論現役時代は知らない。「上野駅の発車案内」というとよく出てくるのが、列車の発車時間や行先の書かれた板が吊るされている中央改札口の風景が「懐かしの上野駅」みたいな感じでよく出てくるが、一方で長距離列車が発着するホームの天井には字幕式の発車案内が吊り下げられていたのである(最近の本だとイカロス出版の「季刊Jトレイン第6号(2002年5月発売)の上野駅特集にチラチラと写真が載っている)。この幕はそこで使用されていたのだ。調べてみると昭和60年3月のダイヤ改正前に字幕式装置はLEDに取り替えられたという。60年3月は東北・上越新幹線上野開業により、東北・上越方面の在来線優等列車が一気に姿を消した時。その直前なので、この字幕は東北方面在来線に優等列車がまだまだ走っていた頃のギリギリの姿を残している。
上野~青森間を常磐線経由で走っていた昼行特急の「みちのく」、上越地区へのスキー臨時特急として国鉄時代は定番だった特急「新雪」の表示もある。また、常磐線経由の寝台特急「ゆうづる」はこの字幕には1、3、5~と続き実に11号までの表示があった。「ゆうづる」はすでに全滅しているし、そもそも寝台特急が同一系統にこんなにも設定されているなんて今では考えもつかない。でも、この字幕が使われているときはそれが当たり前であった。
ところでこの字幕、ちょっと疑問がある。例が常磐線を走っていた急行「ときわ」。かつては上下26本も走り、「上野毎時0分発車」と発車時刻を固定、ひところの「エル特急」的設定のさきがけのような存在であった列車だが、この字幕では「ときわ5号」の次はグーンと「ときわ17号」まで飛んでしまう。もちろん「ときわ7号」も「ときわ9号」も本来ならあるはず。こんな感じで「1号」の次が「5号」だったり、また「3号」しかなかったりと号数が揃っていない列車が多いのだ。…どうもこの字幕はどのホームにも使えるようにという作りではなく、ホームごとに作り分け、そのホームから発車する列車の号数だけを抜き出して作っているような感じがあるのだ。実際、この記事の字幕の中身の画像は最初の1枚をのぞいては片方の幕だけ抜き出しているのだが、もう一方の幕とは内容がほとんどダブってない。…こうなると、じゃあどこのホームのもの?という疑問がわいてくる。都合のいいことに上野駅は小さな時刻表でも発車番線は書いてある。このあたりの時代の時刻表は小型版なら持っているのでちょっと調べてみようと思う。いつの、どのホームのものなのか。ただ、中身が90コマもあるうえ、うち1本は90コマほとんどに表示が入っているので、表示を調べるだけでもかなり骨は折れそうだが…。でも楽しみが1つ増えた。しばらく遊べそうである。
by tetsuradiq
| 2005-12-20 23:46