東京遠征プロローグ・0系→サンライズ |
方向幕コレクションをはじめてもう10年を越えるが、以前から西武の側面種別行先一体幕はコレクションしたい品であった。今は若干整理されたが、西武は大手私鉄の中でも屈指の列車種別の多さを誇る。ふつうそれなら種別と行先を分けて表示した方があらゆる行先に対処できるのだが、それをせず、2000系と3000系、4000系は一体幕を使用していた。その幕が東京メトロ副都心線開業に伴うダイヤ改正を機に一新されたのである。書体が変わり、英字が併記され、種別の色も変わったりした。…となると。旧幕は鉄道イベントで放出されるのはほぼ間違いない(トラブルが起きるなどしてイベントで部品販売しなくなった会社は別だが)。改正は6月14日、ならその後すぐ行われるイベントとして早くから横瀬のイベントに目をつけていた。が、6月8日に行われた「西武トレインフェスティバルin武蔵丘検修場」で、改正を前に取り外していたとおぼしき旧幕がそれこそ大量に出品されたとネット上で報告されたのである。…まあどっちにしろその日は行けなかったのだが、まさか改正してないのにもう売られるなんてと愕然としてしまった。…いや、あの時点ではまさか全部売ったってことはないだろうと思い、横瀬行きは引き続き検討していたのだが、今度は9月21日にとしまえんで「鉄道フェスタ2008」なるイベントが告知され、こちらでも西武の部品即売ありという情報が出る。正直これはかなり迷ったのだが、…自社イベントの方の方がいいんじゃないか…な?と最終的には初志貫徹で横瀬行きを決定した。
さて、また例によって準備が遅く、当初狙っていた高速バスは残席ゼロ。「ムーンライトながら」はあまり気分が乗らず、贅沢だが往復とも「サンライズ瀬戸・出雲」で行くことにした。ただ、往路は「ソロ」が取れず「シングル」、復路が「ソロ」となった。「シングル」はサンライズでもっとも設定数の多いB個室だがお値段がソロより1000円あまり高く、ちょっと躊躇していたのだが仕方ない。で、ちょっとセコい話だが、「サンライズ瀬戸・出雲」は新幹線の乗継割引が適用されるので、新幹線の自由席特急券も同時購入することで特急料金が半額となり、ちょっとだけお安く利用できる。これも活用した。
当日。仕事を終え、駅へ向かう。24時前の発車になる「サンライズ瀬戸・出雲」のため、乗継割引のために利用する新幹線は最終の「こだま」になる。最終の「こだま」の車両は、
姫路に到着。1時間近く余裕があるのだが、夜食にえきそばを食べても時間は大してつぶれない(えきそばは上りは終電、下りは24時までやってます)。しかし、他に何をするでもなく、ベンチで発車時刻を待つしかなかった。普通電車の最終を見送ると、あとはサンライズ待ちの客だけがホームに残る。今日はそこそこ利用客がいる感じであった。定刻に到着。よりによって先頭の14号車だったので手前の車両のドアから乗り、数両分歩いた。
「シングル」は2階建て構造であり、指定されたのは2階部分。画像では「ソロ」とそんなに違わないように思えるかもしれないが、居住性はまるで違う。「ソロ」の場合、平屋に階段を組み込んで2階建てにしているため、ベッド以外のスペースはせまく、屋根も低いのだが、「シングル」はもともと2階建て車両のため、屋根が高く、階段のスペースもないためゆったりしており、立つのも苦にならない(「ソロ」は2階室の場合階段でしか立てない)。1000円あまり高いのはこの居住性の分なのだろう。…うーん、たしかに「ソロ」に比べるとこの差は確かに値段分あるようにも思える。まあ、高松や出雲市からならともかく、実質7時間あまりの利用で大半は寝ているのだから、「ソロ」でも十分と言えばそうなのだが、やっぱ「シングル」の方がいいかな。普段新快速で通る明石や神戸も寝そべりながらサンライズで通るといつもと違う気分である。旅から来る心の余裕だろうか。寝台列車っていいものだと思う。
明日は横浜で下車予定であるからさほど睡眠時間もない。興奮からかすぐには寝付けなかったが、うつらうつらしながらいつの間にか眠ってしまったようだった。