今から7年ほど前までやっていたNゲージのグリーンマックス製プラキットをひさびさに引っ張り出してきた。クローゼットの奥に押し込んでいたから手間で手間で(笑)。一応スプレー塗装したのだが粗くてボコボコ。床板は落ちかけ、重しのダイキャストははずれ、パンタグラフはスポッと抜け落ちるなど出してみて改めてひでえな…と出来の悪さを再認識した。
経営統合記念並び(笑)。手前は阪神8901系である。キットは「阪神通勤車」。もともとは4両編成の阪神3801系のキットなのだが、実車が諸々の事情で製造された3編成のうち1編成が廃車になり、残った2編成8両を6両編成の8901系と武庫川線専用7890・7990形に改造したことから、模型もそんな感じで2セット買わないと実車に合わなくなってしまった。1編成しっかり完成させたのはこれが初めてだったように思う。実車の8901系は最近運用に就く姿が少なくなっているらしい。そういえばこの4編成で模型の姿のままで生き残っているのはこいつだけだ…。
阪急5300系非表示幕車8両編成である。大学時代阪急京都線で通学していたのだが、この当時はまだ非表示幕車が何編成か優等運用の8両編成でも残っていた(現在は全て方向幕取り付け済み)。そのくせ写真はさっぱり残していないという俺は何やってたんだ的な気持ちがあるが、模型で作ってみたいと一念発起して8両編成を作り上げた。8両作って走れるように動力ユニットも入れると2万円近くになるのだが、気合入れて作ったように記憶している。マルーンに銀のサッシが並び、前面には堺筋線用の小型方向幕とアクセントがいっぱいの編成なのだが、車番のインレタがボコボコになっていたりと泣きたくなるような出来。これを作っていた頃は、これで再現したような「2枚看板」として阪急ファン垂涎の的だった5300系の「代走特急」が年に何度か走っており、走るとなると当時唯一編成がバルブ撮影できた高槻市駅にファンが押し寄せていたのも遠い昔の話である。
右の暗い電車は近鉄の8069編成。知る人ぞ知る試作アルミ車である。実車は作った当時(おそらく2000年前後だったかと思う)すでに編成中間に組み込まれる形になっており、単独の編成としては走っていなかったのだが、近鉄8810系のキットで製作できる一風変わった編成としてトライ。ただ、近鉄の現行カラーはただでさえ塗装の苦手な私にはとてもじゃなかったので、旧色のマルーン一色にした。ところが、マルーン時代で、運行標識を使っていた頃は非冷房だったという情報を得て、キットに入っていないモニター屋根のパーツをなんとか調達して完成にこぎつけた。Nゲージ製作の末期に作ったので、まだマシな出来だった。ただ、今見ると側面窓のサッシに色が入っていないのはこれでよかったのかどうか…?実車は2005年に廃車されている。
さて、その隣りで「急行」「太田川」なんていう私ごのみなレア行先を出している名鉄5500系。1500円なんていうお手軽な値段で売られていたし、なにせスカーレット一色塗りで2両と作りやすい、そして私が名鉄ファンということで記念すべき人前に出せる完成品第1号であった。
昔は名鉄の模型といえばGMの5500系キット以外で初心者が手に入れられるのはTOMIXのパノラマカーかパノラマDXくらいなものであった。
ところがである。ここ最近、マイクロエースが北アルプスで使っていたキハ8000系にいもむしこと3400系を、TOMIXも登場時の2連でしか売っていなかったDXを廃車前後に3連化して再販、そして、グリーンマックスが系列販売店名義の「クロスポイント」ブランドを含めて2000系、2200系、1000系、1200系、1800系、3100系、5300系、5700系、そして7300系(タイプ)と続々商品化。そして、貫通型パノラマカーとして現役最後の正調行先板使用車となった7700系を製品化した。この7700系の製品化にこれまで「模型はおしまい」としていた私の気持ちは
グラグラグラグラグラッと揺らいでしまった。7700系はキットである。自分で作らなければならない。昔と違い2連とはいってもキットの値段は結構なお値段である。しかし…。
ある趣味の先輩氏が「撮影と部品と模型をやったら鉄道趣味は地獄」という話をしていた。この3つ、とにかくお金がないとできないジャンルである。・・・俺全部当てはめる気か(笑)。
…遠出して模型屋に見に行ってこようかな。