2007年 04月 27日
山陽電車を撮る |
今年創業100周年を迎える山陽電気鉄道。私にとっては位置的にもっとも身近な私鉄であるが、興味を持ったのはここ10年ほど。大学に入って鉄道趣味サークルで「調べれば調べるほど奥が深い」という趣味的な魅力を知ったからだった。震災、直通特急、スルッとKANSAIなど山陽電車の様子も大きく変化してきたが、趣味的には車両がモデルチェンジすることもなく、リバイバルをやるわけでもなく、乗客が増えることもなく、あいかわらずである。
そんな山陽電車の車両の大きな柱が「アルミカー」。現役最古参の3000系初期2編成はいまだ健在、そして、主力の5000系、5030系も銀色のアルミカーである。銀色車体が結構好きな私。山陽においても鋼製車よりもアルミカーの方が撮りたいタチである。新車導入がしばらく途絶え、3000系列の延命化をしている状況が続いており、3000系初期アルミカーも置き換えのウワサは聞こえてこないが、でも、そうなってからでは遅い。撮れる時に撮っておかないと。ということで、平日ながら1日休みがもらえたので撮りに行ってみることにした。
山陽姫路駅である。ただいま5時50分過ぎ(笑)。1番電車で来てしまった。こんな時間だから普段人通りの多い駅前でも堂々と撮っていられる。1200円で山電・神戸高速東西線乗り放題の「姫路・三宮1dayチケット」を買い、2階のホームから直通特急に乗ってまず山陽明石へと向かう。
昼間は15分サイクルに直通特急と普通車各1本、それに須磨浦公園まで阪神の特急が30分毎に乗り入れるという単純な運転形態であるが、朝ラッシュ時には山陽だけの列車種別「S特急」が上りに運転されるほか、下り中心に区間運転の普通車も入る。準大手に区分される山陽だが、ラッシュ時のほうが趣味的に面白いのは大手と同じである。ということで、最初に降りた山陽明石で初撮り。 ここではS特急を1枚だけ撮影。運良く2本しかない5000系4両での運用をゲット。
今回はS特急ではなく、朝に4本運転される霞ヶ丘ゆき普通車を撮る事にする。これは東須磨ゆきで運転された上り普通車の折り返しで設定されており、後続車に追いつかれるために霞ヶ丘で営業運転を止めて回送で逃げるらしい。2001年の改正で何年ぶりかに設定されたのだが、前の改正でむしろ本数は増えた。しかし、レアな行先には違いない。どこで撮ろうかと迷ったが、基本的に逆光なので、掘割区間で太陽が遮られている須磨浦公園のホーム先端に陣取る。平日の朝7時過ぎなのだが、場所柄というかまったくといっていいほど人影がない。1本目はふつうの3050系鋼製車。何ともなくシャッターを押した次の瞬間「ガーッ・・・」っとフィルムが巻き戻された。「!!!!!ちょっと待て~!!!!!!」この時点で撮ったのはたった3枚。カメラの完全な誤作動だ。この前の東京遠征からカメラが完全におかしい。よりによって36枚撮りなのに。まだフィルムの替えはあったからよかったものの。デジタル一眼に買い換える気がまた一段と強まった(・・・が実行してない(笑))。 気を取り直して3050系アルミカーで霞ヶ丘ゆき登場。3078Fは2両目を除く3両は5000系から発生した固定クロスシートを装備。かつては2両目がついていない3両編成で走っており、仕様の同じ3両編成の3076Fと併結し、6両の特急運用にもついていた時期があった。ちなみに2両目は3000系初期アルミカー3002Fの中間付随車だったサハ3501が編成替えで回ってきている。
霞ヶ丘ゆきを4本ともおさえ(あとは全て3000系か3050系鋼製車だった)、目的終了。時計を見ると、最後のS特急がまだ撮れそうだ。1駅進み、山陽須磨へと向かう。ちょっと時間があったので、5000系のふつうの直通特急や3000系の普通車を撮ったのち、最後のS特急が到着。 何の変哲もない3050系・・・と言いたいが、実はこの編成は前から3両目までアルミカーである。で、最後部1両だけが鋼製車のため、アルミカーなのに鋼製車に合わせて塗装しているのである。画像では違いはわかりにくいが・・・。
かつての主力、3000系列の4両編成は長年特急運用でも活躍していたが、現在の優等運用はS特急のみとなった。片目だけ標識灯を付けて走る姿は往年の特急を髣髴とさせる(特急は両目点灯)。3000系列の特急にしても撮るチャンスはいくらでもあったのだから、今思えばもっと記録しておいても良かったかもしれない。昔は3000系列、特に鋼製車の特急は当たり前の存在すぎて記録もおろそかだったように思う。今更仕方ないが・・・。
S特急を撮り終わり、ネタ撮りはひとまず休憩。朝食を食べていなかったので、ちょっとした街である板宿に出る。板宿といえば山陽名物の立ち食いそば「山陽そば」。特にぼっかけうどん・そばはお気に入りなのだが、今回は向かいのマクドナルドに浮気した・・・(笑)。
月見山へ向かう。ネタとしては最後になる。阪神からの乗り入れといえばいまや直通特急であるが、神戸高速鉄道開業時から続く須磨浦公園への乗り入れも地味に続いている。基本は特急であるが、ダイヤの関係で平日朝は何本か急行がある。ほとんどは山電線内では撮れない東須磨ゆきなのだが、1本だけ須磨浦公園ゆきの急行がある。しかも時間帯が10時前後になるため楽に撮れるのだ。なにか面白いので撮れないかと狙うことにした。その前に… 山電でも異端中の異端、3100Fが登場。3100-3101-3619という編成であるが、3100-3101はラッシュ時の増結運用向けとして製造されたアルミカーである。しかし、実際は4両編成に2両を増結するという手法はとられることはなく、余っていた鋼製制御車の3619と組んで3両編成で走っている。山陽須磨で撮った3066F同様、鋼製とアルミの混結なのだが、3100Fではアルミが優先されており、3619はアルミ車に似せた(といっても違和感ありまくりだが)白地に赤帯となっている。昔はこの特異な3619を大学の鉄道趣味サークルでは崇め奉っていた(爆)のもいい思い出である。 本命の須磨浦公園ゆき急行は9300系であった。うーん。まあありふれてはないけど、やった!って感じもしないしなんか微妙…(笑)。
さて、ネタは押さえたのでここからは撮影地めぐりをしてみることに。普通車→直通特急→普通車と乗り継いで高砂の2つ先、伊保で下車する。歩いて5分あまり、法華山谷川という仰々しい名の川の川べりにやってきた。ここで鉄橋を渡る列車を撮る。
→→→撮影ポイント
ここには直通特急が走る前に1度、車窓から見つけて来た覚えがある。そばの道路の交通量は比較的あるが、道路とほぼツライチのコンクリート地盤があり、ここから撮るので交通の邪魔にはならない。正面がちでも川を入れて横がちにも撮れる。背景的にはマンションがあったりイマイチな感じもあり、また直通特急はこの付近で結構速度を出しているので高速シャッターが必要だがゆったりととることが出来るポイントであった。ちなみに、川の向こうには醤油のキッコーマンの工場があり、川向こうのこのポイントにまで醤油の匂いが立ち込めていた。ちなみに、正面がちに撮ると、入れようと思えば工場に掲げられたキッコーマンのマークも映る。 曇り空で、道路工事の関係の大型クレーンのアームが見えと、風景はアレだが車両はかっちり押さえられる。川を入れて3000系リニューアル車を。
さて、そうこうしているうちにお昼時。きょうはご当地グルメと行こう。「かつめし」である。洋食のプレートにご飯とボイルキャベツとカツを乗せ、デミグラス調のソースをかけたもの。「ソースカツ丼」とも違う。東播磨名物の洋食である。実際のところは加古川市内の方が店が多く、山電で行こうとすると今日行くところ以外は結構離れているのだが(以前の山電の情報誌「ESCORT」にかつめし特集があったのだが、ここ以外は神戸高速だったり、徒歩15分以上かかる…)、その唯一沿線近くにある店がここ伊保駅近くの「一平」というところ。もともと寿司屋だったのが、かつめしも出すようになったところ当たって共存しているという不思議なお店である。なので、入ると寿司屋調のところと洋食屋のテーブル席とに明確に分かれているのがおもしろい。量やカツが豚か牛かなどいろいろ組み合わせできるのだが、オーソドックスに牛カツの「かつめし」にした(かつめしは牛カツが基本だそうだ)。わりとスパイシーなカツ、甘いキャベツとそれに絡むソースがなかなかいい。さすが東播磨が誇るご当地グルメ。年中無休なのもありがたい。また来よう。
ちょっと先へ進む。定番の撮影地である高砂駅東側の加古川橋梁を渡り、旧国鉄高砂線の廃線敷を横目に見るうちに尾上の松に到着。 緩やかにカーブしている上にホームが広いため、ビックリするほどキレイに上下線とも編成がおさえられるホーム先端であった(画像はこの時期数編成に付けられていた「ザ 祭り屋台in姫路」のPRヘッドマークを掲げる5012F)。念願の3000系初期アルミカーも押さえられた。好ポイントなので、ここで思わず1時間近く粘って撮影してしまった。
次の撮影ポイントは西二見~播磨町。山電史上珍しい電鉄の地域開発施策として誕生した西二見駅。駅近くにはイトーヨーカドーが出来、新たな街づくりの途上といった駅周辺である。ゆえに駅から少し離れればもう田園地帯である。西二見駅で降り、人気のほとんどない駅前広場から播磨町方面へ線路沿いに歩いたところにある、小さな踏切がポイントである。
→→→撮影ポイント
駅から程近いのでホームも見えるし、イトーヨーカドーも背景に入るというちょっと変わったポイントである。撮ってる最中近所に住んでるとおぼしきおじいさんに「電車撮ってるんか?」などと声をかけられ、大きなお世話だみたいなことも言われつつ1時間近く撮っていた。ここは道は狭いが自動車通行が制限されているので、たまに通る歩行者や自転車に注意していれば静かに撮れる場所である。 3050系アルミカーと西二見駅とヨーカドーと…
撮影を終える。西二見駅まではしれているが、東二見駅にしても10分あまり歩けば着くくらいの距離なので、ちょっと歩いてみた。ヨーカドーを過ぎるとほどなく古い住宅地となり、そこを抜けると交通量の多い駅前の道に出て、しばらくすると山電随一の主要駅の地位からは想像も出来ない前時代的なトタン葺きの橋上駅舎である古めかしい東二見駅に着いた。
さて、時刻は3時前くらい。動いて小腹も空いたことだしまた東播磨グルメといこう。明石といえば「玉子焼き」(=明石焼き)である。東二見駅の北口を出てすぐにある「てんしん」という店に入る。ここは地元のコンテストでも優勝したという。店に入ると平日の3時過ぎという時間からか、食べに来ている人はなく、ときおりお好み焼きを持ち帰りで頼む人が出入りするという感じであった。1人前15個の玉子焼きを食べる。おいしい。ふつうのたこ焼きと違い、玉子焼きは中がふわふわトロトロであり、ジャボッと和風だしに浸してしまうと崩れ気味になってしまうが、このかつおだしと玉子焼きがよく合う。ソースのたこ焼きもそりゃおいしいが、明石焼きの上品なだしの味もまた病みつきになりそうである。
さて、山陽明石へ戻ると、新開地ゆきの普通車が入線間近、行先こだわりで撮っておこうと朝のS特急を撮ったアングルで構えると、来たのは5000F。車両まで同じだった(笑)。そして普通車で東へ進む。最後へ海がチラッと見えそうで編成を押さえられるアングルということでホーム先端を探す。たぶん撮れそうだなと思っていた東垂水へ行くと、 うーん。まあ海が見えるんだけど、緑が多いしなんかクレーンが…という感じ。東垂水駅は下りホームからだと瀬戸内海が一望できるすばらしい立地だし、ふつうの編成写真の撮影としては申し分ないポイントであった。余談だが、オリジナル塗装の阪神8000系がだんだん希少に思えてきた。
ついでに1駅向こうの滝の茶屋へ行ってみると、 ここもちょっと海を入れた構図で撮影可能。やってきたのは3000系トップナンバーの3000Fであった。1964年製で車齢40年をゆうに超え、さすがにレトロなムードが漂ってきている。数年前に中間付随車を外して3連化。これでS特急には入れなくなったのだが、3連運用の方が多いので、あいかわらず神姫間を現役バリバリで走っている。レトロな古参車両がいまなお現役なのはファンとしてはうれしいところであるが、いつまで走るのかな・・・?という気もする。山電の歴史に残る車両であることは間違いないだけに、ひっそり消えることはないだろうが、ヒマを見つけてまた撮っておきたいと思う。
明石でおみやげ用にまた明石焼を買い、そして家路についた。比較的手軽に駅間で撮影が楽しめ、運用上の楽しみもあり、車両に特徴があり、沿線にうまいものがある山陽電車。通年で乗り放題きっぷもあることだし、ちょっと思い立ったらまた撮りに行こうと思う。
そんな山陽電車の車両の大きな柱が「アルミカー」。現役最古参の3000系初期2編成はいまだ健在、そして、主力の5000系、5030系も銀色のアルミカーである。銀色車体が結構好きな私。山陽においても鋼製車よりもアルミカーの方が撮りたいタチである。新車導入がしばらく途絶え、3000系列の延命化をしている状況が続いており、3000系初期アルミカーも置き換えのウワサは聞こえてこないが、でも、そうなってからでは遅い。撮れる時に撮っておかないと。ということで、平日ながら1日休みがもらえたので撮りに行ってみることにした。
山陽姫路駅である。ただいま5時50分過ぎ(笑)。1番電車で来てしまった。こんな時間だから普段人通りの多い駅前でも堂々と撮っていられる。1200円で山電・神戸高速東西線乗り放題の「姫路・三宮1dayチケット」を買い、2階のホームから直通特急に乗ってまず山陽明石へと向かう。
昼間は15分サイクルに直通特急と普通車各1本、それに須磨浦公園まで阪神の特急が30分毎に乗り入れるという単純な運転形態であるが、朝ラッシュ時には山陽だけの列車種別「S特急」が上りに運転されるほか、下り中心に区間運転の普通車も入る。準大手に区分される山陽だが、ラッシュ時のほうが趣味的に面白いのは大手と同じである。ということで、最初に降りた山陽明石で初撮り。
今回はS特急ではなく、朝に4本運転される霞ヶ丘ゆき普通車を撮る事にする。これは東須磨ゆきで運転された上り普通車の折り返しで設定されており、後続車に追いつかれるために霞ヶ丘で営業運転を止めて回送で逃げるらしい。2001年の改正で何年ぶりかに設定されたのだが、前の改正でむしろ本数は増えた。しかし、レアな行先には違いない。どこで撮ろうかと迷ったが、基本的に逆光なので、掘割区間で太陽が遮られている須磨浦公園のホーム先端に陣取る。平日の朝7時過ぎなのだが、場所柄というかまったくといっていいほど人影がない。1本目はふつうの3050系鋼製車。何ともなくシャッターを押した次の瞬間「ガーッ・・・」っとフィルムが巻き戻された。「!!!!!ちょっと待て~!!!!!!」この時点で撮ったのはたった3枚。カメラの完全な誤作動だ。この前の東京遠征からカメラが完全におかしい。よりによって36枚撮りなのに。まだフィルムの替えはあったからよかったものの。デジタル一眼に買い換える気がまた一段と強まった(・・・が実行してない(笑))。
霞ヶ丘ゆきを4本ともおさえ(あとは全て3000系か3050系鋼製車だった)、目的終了。時計を見ると、最後のS特急がまだ撮れそうだ。1駅進み、山陽須磨へと向かう。ちょっと時間があったので、5000系のふつうの直通特急や3000系の普通車を撮ったのち、最後のS特急が到着。
かつての主力、3000系列の4両編成は長年特急運用でも活躍していたが、現在の優等運用はS特急のみとなった。片目だけ標識灯を付けて走る姿は往年の特急を髣髴とさせる(特急は両目点灯)。3000系列の特急にしても撮るチャンスはいくらでもあったのだから、今思えばもっと記録しておいても良かったかもしれない。昔は3000系列、特に鋼製車の特急は当たり前の存在すぎて記録もおろそかだったように思う。今更仕方ないが・・・。
S特急を撮り終わり、ネタ撮りはひとまず休憩。朝食を食べていなかったので、ちょっとした街である板宿に出る。板宿といえば山陽名物の立ち食いそば「山陽そば」。特にぼっかけうどん・そばはお気に入りなのだが、今回は向かいのマクドナルドに浮気した・・・(笑)。
月見山へ向かう。ネタとしては最後になる。阪神からの乗り入れといえばいまや直通特急であるが、神戸高速鉄道開業時から続く須磨浦公園への乗り入れも地味に続いている。基本は特急であるが、ダイヤの関係で平日朝は何本か急行がある。ほとんどは山電線内では撮れない東須磨ゆきなのだが、1本だけ須磨浦公園ゆきの急行がある。しかも時間帯が10時前後になるため楽に撮れるのだ。なにか面白いので撮れないかと狙うことにした。その前に…
さて、ネタは押さえたのでここからは撮影地めぐりをしてみることに。普通車→直通特急→普通車と乗り継いで高砂の2つ先、伊保で下車する。歩いて5分あまり、法華山谷川という仰々しい名の川の川べりにやってきた。ここで鉄橋を渡る列車を撮る。
→→→撮影ポイント
ここには直通特急が走る前に1度、車窓から見つけて来た覚えがある。そばの道路の交通量は比較的あるが、道路とほぼツライチのコンクリート地盤があり、ここから撮るので交通の邪魔にはならない。正面がちでも川を入れて横がちにも撮れる。背景的にはマンションがあったりイマイチな感じもあり、また直通特急はこの付近で結構速度を出しているので高速シャッターが必要だがゆったりととることが出来るポイントであった。ちなみに、川の向こうには醤油のキッコーマンの工場があり、川向こうのこのポイントにまで醤油の匂いが立ち込めていた。ちなみに、正面がちに撮ると、入れようと思えば工場に掲げられたキッコーマンのマークも映る。
さて、そうこうしているうちにお昼時。きょうはご当地グルメと行こう。「かつめし」である。洋食のプレートにご飯とボイルキャベツとカツを乗せ、デミグラス調のソースをかけたもの。「ソースカツ丼」とも違う。東播磨名物の洋食である。実際のところは加古川市内の方が店が多く、山電で行こうとすると今日行くところ以外は結構離れているのだが(以前の山電の情報誌「ESCORT」にかつめし特集があったのだが、ここ以外は神戸高速だったり、徒歩15分以上かかる…)、その唯一沿線近くにある店がここ伊保駅近くの「一平」というところ。もともと寿司屋だったのが、かつめしも出すようになったところ当たって共存しているという不思議なお店である。なので、入ると寿司屋調のところと洋食屋のテーブル席とに明確に分かれているのがおもしろい。量やカツが豚か牛かなどいろいろ組み合わせできるのだが、オーソドックスに牛カツの「かつめし」にした(かつめしは牛カツが基本だそうだ)。わりとスパイシーなカツ、甘いキャベツとそれに絡むソースがなかなかいい。さすが東播磨が誇るご当地グルメ。年中無休なのもありがたい。また来よう。
ちょっと先へ進む。定番の撮影地である高砂駅東側の加古川橋梁を渡り、旧国鉄高砂線の廃線敷を横目に見るうちに尾上の松に到着。
次の撮影ポイントは西二見~播磨町。山電史上珍しい電鉄の地域開発施策として誕生した西二見駅。駅近くにはイトーヨーカドーが出来、新たな街づくりの途上といった駅周辺である。ゆえに駅から少し離れればもう田園地帯である。西二見駅で降り、人気のほとんどない駅前広場から播磨町方面へ線路沿いに歩いたところにある、小さな踏切がポイントである。
→→→撮影ポイント
駅から程近いのでホームも見えるし、イトーヨーカドーも背景に入るというちょっと変わったポイントである。撮ってる最中近所に住んでるとおぼしきおじいさんに「電車撮ってるんか?」などと声をかけられ、大きなお世話だみたいなことも言われつつ1時間近く撮っていた。ここは道は狭いが自動車通行が制限されているので、たまに通る歩行者や自転車に注意していれば静かに撮れる場所である。
撮影を終える。西二見駅まではしれているが、東二見駅にしても10分あまり歩けば着くくらいの距離なので、ちょっと歩いてみた。ヨーカドーを過ぎるとほどなく古い住宅地となり、そこを抜けると交通量の多い駅前の道に出て、しばらくすると山電随一の主要駅の地位からは想像も出来ない前時代的なトタン葺きの橋上駅舎である古めかしい東二見駅に着いた。
さて、時刻は3時前くらい。動いて小腹も空いたことだしまた東播磨グルメといこう。明石といえば「玉子焼き」(=明石焼き)である。東二見駅の北口を出てすぐにある「てんしん」という店に入る。ここは地元のコンテストでも優勝したという。店に入ると平日の3時過ぎという時間からか、食べに来ている人はなく、ときおりお好み焼きを持ち帰りで頼む人が出入りするという感じであった。1人前15個の玉子焼きを食べる。おいしい。ふつうのたこ焼きと違い、玉子焼きは中がふわふわトロトロであり、ジャボッと和風だしに浸してしまうと崩れ気味になってしまうが、このかつおだしと玉子焼きがよく合う。ソースのたこ焼きもそりゃおいしいが、明石焼きの上品なだしの味もまた病みつきになりそうである。
さて、山陽明石へ戻ると、新開地ゆきの普通車が入線間近、行先こだわりで撮っておこうと朝のS特急を撮ったアングルで構えると、来たのは5000F。車両まで同じだった(笑)。そして普通車で東へ進む。最後へ海がチラッと見えそうで編成を押さえられるアングルということでホーム先端を探す。たぶん撮れそうだなと思っていた東垂水へ行くと、
ついでに1駅向こうの滝の茶屋へ行ってみると、
明石でおみやげ用にまた明石焼を買い、そして家路についた。比較的手軽に駅間で撮影が楽しめ、運用上の楽しみもあり、車両に特徴があり、沿線にうまいものがある山陽電車。通年で乗り放題きっぷもあることだし、ちょっと思い立ったらまた撮りに行こうと思う。
by tetsuradiq
| 2007-04-27 21:00
| 撮影記