2007年 05月 04日
東京遠征・日光まで行きました |
…眼が覚める。時刻はすでに東京到着時刻を過ぎているのにいまだ高速道路で立ち往生。渋滞が解消するのはいつなのか、ああ、1800系が撮れない…。
という夢を見た(笑)。
最後部の座席は案の定エンジン音やらがうるさく、また車内も暖かかったため寝たり起きたりを繰り返していたのだが、いつのまにやら外も明るくなり、定刻よりも若干早めに関東サイドの停留所にバスが停まりはじめていた。道路もいたってスムーズ。結局定刻よりも10分ほど早く東京駅に到着してしまった。心配するほどのことはなかったのである。ただ一点。東京駅の到着は八重洲口とネットでは記されていた。八重洲口といえば大丸の入っているビルを想像する。しかし、着いたところは真新しいビルに囲まれた見慣れぬロータリー。…ここどこ?日本橋口であった。じゃあ日本橋口って書いとけよ…。八重洲口まで街中を歩き、近くの「なか卯」で朝食を取ってからいよいよ東武へ出発!山手線で上野へ出た後、常磐線の快速電車で北千住へ向かう。狙ったわけではないがJRの南改札はあまり人通りが多くない。東武への乗り換え距離が遠いからだが…。ちなみにここの東武改札には液晶モニターではなくフルカラーLEDの発車案内があったりする。
さて、狙うはもちろん1800系臨時快速であるが、始発は南栗橋である。ここへは区間急行で約1時間かかる。しかし、東武伊勢崎・日光線は基本的に南北に走る路線のため下りはほとんど順光で撮れないという話がある。で、ザッと調べたところでは、1800系がお手軽に撮れそうなで近場なのは高架の栃木駅か?という情報があった。栃木駅はわりと撮影地情報のサイトでも簡単に撮れると紹介がでている。それならまあと行ってみることにした。…が、そうなると9時前であるがあまり時間がない。1800系の栃木到着は12時過ぎでまだ間に合うのだが、ほかにネタがある。GW期間限定でJRから横浜始発の「日光83・84号」が運転されており、これが東武乗り入れ予備車の189系「彩野(あやの)」で運転されるのだ。「彩野」は東武乗り入れにあたって塗色も東武の「スペーシア」に合わせる等されたのだが、先頭のトレインマークが生きており、どういうわけか昭和40年代の国鉄電車特急を髣髴とさせる文字だけマークを掲示するようになっている。しかし、「彩野」はよほど切羽詰らないと東武乗り入れには使われないことになっているため、確実に撮れる今回がまたとないチャンスである。が、これの栃木到着が10時59分。この時点で間に合うには次の快速か区間急行しかない(特急を使えばまだ余裕があるが、さすがGW、すでに全席完売であった)。しかも区間急行だと栃木到着がギリギリになるため、ここは快速を使うことにした。
で、浅草である。全区間通過運転の快速は昨年の改正でほとんど区間快速化され、下りは4本だけ。しかもこの9時10分発が最終である。だからというわけでもないが、浅草の狭い5番ホームは快速待ちの客であふれていた。栃木まで約1時間、座れないと地獄である。2扉の6050系が6両で入線。ドッと人がなだれ込むが、みんなボックス席狙い。ラッキー。ロングシートになんとか座席確保。ボックスシートにしてはレベルが高いとされる6050系ではあるが、ボックスに座れる機会はまだいくらでもある。おとなしくロングシートで北へ進んだ。北千住でもガバッと乗り込むが、次の春日部から徐々にではあるが混み方がマシになってきた。もちろん立ち客は多いのだが・・・。快速が日光への客ばかりに使われているわけではないようだ。10時26分に栃木到着。降りるとすでにホーム先端には10人近くがスタンバッていた。とはいうものの、栃木駅のホームは広く、この程度ならなんてことはない。やや横がちからのアングルにはなったがとりあえず陣取る。この区間は普通の本数もまだあるため(新栃木からは毎時1本(!))ヒマにはならない。ちなみに隣りにはJR両毛線の栃木駅もある。東武同様に立派な高架駅ではあるが、本数は圧倒的に少ない。スペーシアで試し撮りしたり、8000系原型顔車に遭遇して「ラッキー♪」な気分を味わったりとまったり撮影しているうちに 「日光83号」到着。とにかくケバケバしかった初代「彩野」塗色に比べるとだいぶ落ち着いた雰囲気になった。しかし、この文字だけの「日光」のマークが時代を超越していて奇異な感じがする。JR東日本もときおりこういうアッと驚かせることをするから不思議である。ちなみに、マーク上の初の横浜発着列車の運転をアピールするシールもどことなく昭和30年代の準急「日光」のヘッドマークを模したような感じがする。
「日光83号」が去ると、このあと40分ほどして浅草からの臨時特急「きりふり253号」が350系4両で、そして1800系臨時快速がさらに30分ほどしてから来る。微妙に時間が空く。その場を離れて場所を取られてもスペースがあるのだが、空き時間が中途半端で結局何もできないから同じ場所でボケーッとしてるしかない。宇都宮線の列車が栃木折り返しのため、ときおり出たり入ったりするのだが、アングル的に撮れない。いきなり8000系の回送が入ってきて「オッ」とはなったのだが、だんだんダルーくなってきた。「きりふり253号」が到着し、あと30分。というところなのだが、正午に近づくにつれ光線状態が怪しくなってきた。光線が横がちになってきていて正面に当たっていない感じである。これは…キレイに撮れそうにないなという確信が湧いてきた。普段ならかまわんと思うのだが、今回の1800系は種別も行先も表示しない列車だ。だからどちらかといえばキレイに撮れなきゃ…という思いがある。ということで、現像せず記録だけということでデジカメに機種変更。そして12時12分、栃木駅に1800系がやってきた。 古い車両ではあるが、赤い車体にクリーム帯がなかなかカッコいい。正面の愛称表示の空白がなんとも間延びしているが、それでも長年「りょうもう」で主役を張っていた優等列車の雰囲気を持った車両である。今日あすと追っかけるだけの価値はあるなと改めて感じたのだった。しかし…予想通り顔が黒くなったが、いわゆる「コンデジ」でも素人目には遜色ないんだよな…。
さて、栃木はここまで。午後の帰りの便は東武日光の方で撮りたいなと考えていた。だから15分後に来る区間快速で東武日光まで一度出よう…と思っていた。ん?でも、よく考えると1800系がまだ止まっている。快速だから特別料金不要。この列車の行先は東武日光…。こいつに乗ればいいじゃねえか!!と、思いがけず1800系に乗るチャンスをつかみ、一路東武日光へと向かうのだった。
あわてて乗り込んだ1800系の車内はパラパラと乗っている程度。たいてい臨時列車は乗客がそんなに多くないもの、その定石通りであった。2人がけ席はリクライニングのない「回転クロスシート」である。雰囲気的には優等列車用として十分な1800系であるが、この車内設備ゆえに1800系が撤退するまで「りょうもう号」は急行として走っていたのである。実際、シートピッチも若干狭い感じがしたが、一時代前の車両で、しかも今はほとんど活用されない1800系であるが、それでも静かな車内と落ち着いた雰囲気は「優等用車両」そのものであった。
列車はふつうの快速列車同様に小駅を飛ばして東武日光へと向かう。栃木あたりまでは住宅が途切れてもまだ郊外という印象だったが、区間急行が折り返す新栃木を過ぎると、徐々に田舎の雰囲気が沿線に広がってきた。豊かな新緑に水をたたえる水田、明るく澄んだ青い空。いい風景で心がなごむ。いいところだな・・・と思う。一方で1800系狙いの人もいるだろうと沿線の撮り鉄も確認してみる。下から見上げるアングルでは10人くらいは撮りに来ていたが、ここを含めきれいに撮れそうな所はことごとく駅から歩けるような距離ではない。新栃木を過ぎると駅間距離が半端じゃなくなる。惜しいな…と思いながらもまさか車で来れるはずもないし…。6年前にちょっと撮りに来た時に降りた上今市を過ぎ、しばらくすると速度を落としてカーブを曲がり、JRの日光駅を遠くにかすめると東武日光に到着である。 三角屋根が特徴の東武日光駅
6年ぶりに降り立った東武日光駅。1800系を待っていたファンが一斉に群がる。このときには咲に到着していた特急「きりふり」や6050系の区間快速もおり、あっちこっちでカメラを構える人がいた。改札を出ると、前来たときとなんだか雰囲気が違う。特急券の売り場はガラス張りになっている。改装したようだった。駅前もGWということで活気にあふれており、前の道路は大渋滞していた。一時期日光・鬼怒川地区の観光が低迷しているなんてセンセーショナルにマスコミで取り上げられたりもしていたが、そんな雰囲気はまるで感じられなかった。
さて、時刻は1時過ぎ。このあとは帰りの列車を撮る事になるが、乗る予定にしているのは15時01分の区間快速なのでちょっと時間がある。時間をつぶすにしても、駅前は観光地の土産物屋ばかりだし、他にといってもちょっと思いつかない。日光の観光地は駅から離れているところばかり。ただ、日光東照宮だけはなんとか歩けそうな距離にある。バスは渋滞に巻き込まれていつになるかわからないので、歩いて東照宮まで行ってみることにした。この日は初夏の陽気で暑いのなんの。おまけに坂道。のどの渇きも加わって体力を消耗する。案内看板がこまめに設置されていたので、多少は気が楽だったが、結局15分くらいはあるいて東照宮のある日光山内へ着いた。ここは東照宮だけでなく、多くの神社仏閣が集まっている。共通参拝券(高い…、その上一部はこれでは入れない)を買い求めて、まず輪王寺へ。が、ここの三仏堂だけでえらい時間を取ってしまう。たしかにすごい仏像群が祀られていたので仕方ないのだが、これでは東照宮に行く時間がなくなると、途中で切り上げ東照宮へ。しかし、こちらはこちらですごい人だかり、ついに時間もなくなり陽明門だけみて無念のとんぼ返りとなってしまった。世界遺産に指定されただけのある壮大な彫刻はひとつひとつ見ていくだけでも価値があるものだが、それをするなら1日時間が要る。片手間で行くものではなかったと後悔した…。いつか、ちゃんと見に行きたいと思う。
再び東武日光駅へ戻る。時間的には区間快速には間に合いそうだが、やはり気がせって早足になる。ぐったりした感じで東武日光駅に到着。発車までは10分ほど時間があった。ところで、朝に東京駅近くで朝食を取ったっきり何も食べてない。かといって、夜まで我慢できそうにもない。ということで駅弁を買うことにした。実は東武日光駅は私鉄の駅にしては珍しく駅弁の販売が多い。売店では駅弁販売の売店が複数あり、1つでは呼び込みまでしていたので、今回はそこの東武とJRの相互乗り入れ1周年を記念した期間限定駅弁「日光名物駅弁 けっこうづくめ」(1050円)を購入。流行りの「地産地消にこだわった」駅弁だそうだが、名物のゆばはともかく、「日光清流米コシヒカリ」「日光高原牛」「日光産大根」に「日光のけっこう漬」…うーん。これらって有名なんですか??。まあ、お肉が結構乗っているので腹持ちするかな…と。そしてすぐに2両編成の区間快速に乗り込む。目的地の板荷(いたが)までは約30分だから食べようと思えば食べられる。車内はというとほぼ席が埋まっていたが、駅弁を目の前にすると食欲が抑えられない(笑)。ボックスシートの向かいには観光帰りの老夫婦が座っていたが、気にせず発車前からパクついた。弁当自体は正直サイズが小さく、それを考えると1050円というのは少々お高いかなという気はしたが、味自体は全般的に良かった。ま、旅行のときはちょっと贅沢に旅気分ということでいいだろう。あいかわらずキレイな車窓風景を眺めながら、目的地の板荷へ向け、区間快速は各駅停車で進んでいった。
15時30分、板荷到着。緑に囲まれ、民家もあんまりないようなところである。駅舎も歴史を感じるようなローカル然としたものだった。さて、撮影ポイントはここから東武日光方に少し戻ったことろになるのだが、まともな道がない(汗)。畑のあぜ道のような里道を通って、そこの踏切を渡る。
→→撮影ポイント
むむむ…MapFanではちゃんと出ないが、線路沿いの田園地帯からの撮影になった。正面がちには狙いにくいが、すっきりとした編成写真が狙える好ポイントだ。そばでは田植えの作業が行われており、すでに同業者も2人ばかりいたが、お互い気にすることもなく思い思いでそれぞれのことをしていた。
さて、ここでは1800系はもちろん、6連の「きりふり」、JRの485系、189系、もちろん「スペーシア」や6050系、さらに現在定期では来ない通勤型車によるの臨時快速まで、多少列車間隔は空くのだが、2時間ほどの滞在で周辺雰囲気に似合わぬほど大量に撮影対象がやってきた。 「きりふり262号」。GW中JR乗り入れ特急や「スペーシア」は大盛況の中、こいつだけは空席ありだったらしい。設備が一段階落ちることをみんな知ってるんだな…。でも、昼間の300系優等列車の走行シーンはあまりない。
大メインの1800系。今度は北千住ゆきとなって帰っていく。実はまたカメラトラブルが発生し、シャッターが開きっぱなしに。しかし、なにくそともう一度押した方は撮れていた。きっちり撮れててホッ。 ピーク時に走る通勤車使用の臨時快速東武動物公園ゆき。この日は10000系であったが、「快速 東武動物公園」の表示がないため「臨時」のみ。うーん・・・。
そうこうしてるうちに残すはJR189系の「日光84号」のみとなったが、微妙に時間が空く。他の列車もあらかた撮った感があり、ちょっと遊び心も出てくる。ふと見ると、線路際の田んぼにもすでに水が張られている。そこで、ちょっと挑戦してみたくなり、やってきた「きぬ130号」でパチリ。 水鏡ってやつである。なかなか幻想的でキマっている。風景的な鉄写真ではよく使われている手法だが、やってみるとなかなか面白い。うまく条件が揃わないとできないが、記録だけで飽き足らなくなった時にやってみるのもいいものだ。5時を回ったが日が沈むのが遅くなったので「日光84号」も十分撮れそう。こちらは記録でしっかり抑え、ひとまず終了とした。…が、「日光84号」の通過でほかの同業者2人は去り、私1人になった。すぐに2本ほど来るので、今更ながら本来撮りたかった正面がちアングルで6050系とスペーシアをおまけで1枚ずつ撮っておき、それで、撤収した。うーん。いいポイントだし、またぜひ訪れたいものである。
あぜ道を通って人気のない板荷駅に戻る。次の電車までは20分以上あるので、待合室で無料配布の沿線情報誌など読みながら時間をつぶす。昔からある「マンスリーとうぶ」はあいかわらずだが、「TOBUMARCO(トウブマルコ)~東武沿線見聞録~」なんていうタイトルは微妙だが金がかかっていそうな情報誌もあった(こっちは若い人向けみたいな沿線情報誌)。
さて、6050系の普通新栃木ゆきで帰る。車内はパラパラと乗っている程度でゆったりとボックスシートに腰掛ける。ちょうどバブル経済の頃に生まれた車両だけあって、座席にしろ車内設備にしろちょっとグレードが高めな仕様である。しばしの堪能の後、新鹿沼で下車。ここで3本目の臨時快速北千住ゆきに乗り換えができる。1800、10000と変り種はもう行ってしまったので、残るは6050系4両のやつである。6時も回っているし、そんなに混んでないだろうとたかをくくっていたが大間違い。立ち客多数で入ってきた。全区間通過運転とはいえ、立ってたらしんどいだけだ。そのまま新栃木まで普通に乗ってればよかった…といっても後の祭り。1時間半あまりぐてーっとした状態で立ちっぱなしであった。今日のお宿は竹ノ塚なので、春日部で降りる。
さて、時間はもう8時前である。夕食も食べないといけない。東武で食事といえば西新井の立ち食いラーメンがイチオシであるが、たしか閉店時間が8時頃だった記憶があり、行っても間に合わないかなという気がした。そこで、ふと思い出した。確かここにも立ち食いラーメンがあったはず…。そして、フッと向こうの野田線ホームを見ると、西新井よりはこじんまりとしたそれらしき店があった。まあいいか、ここで食べよと野田線ホームへ向かった。
西新井と同じ食券制で営業時間は西新井より長く、10時まで営業とのこと。何にしようかなと思ってみてみると「天ぷらラーメン」というのがある。…大昔、某北海道の深夜ラジオ(遠距離リスナーしてたのさ)で「ラーメンに天ぷらはよく合う」という話をしていたのを思い出し、珍しいしと食べてみた。・・・うーん。天ぷらうんぬんではなく、ラーメン自体はやっぱり西新井の方がよかったな・・・。そういう結論であった。
やってきた急行で草加まで行き、各駅停車に乗り換えて竹ノ塚に到着。駅からちょっと離れたビジネスホテルに入り、ホッと落ち着いたところでだいたい9時ごろであった。さあ、明日はどうしようかな、と考えるがなかなかいい案が浮かばない。結局あすの朝の天気次第、とりあえず早起きはしようという結論だけもって寝ることにしたのだった。
という夢を見た(笑)。
最後部の座席は案の定エンジン音やらがうるさく、また車内も暖かかったため寝たり起きたりを繰り返していたのだが、いつのまにやら外も明るくなり、定刻よりも若干早めに関東サイドの停留所にバスが停まりはじめていた。道路もいたってスムーズ。結局定刻よりも10分ほど早く東京駅に到着してしまった。心配するほどのことはなかったのである。ただ一点。東京駅の到着は八重洲口とネットでは記されていた。八重洲口といえば大丸の入っているビルを想像する。しかし、着いたところは真新しいビルに囲まれた見慣れぬロータリー。…ここどこ?日本橋口であった。じゃあ日本橋口って書いとけよ…。八重洲口まで街中を歩き、近くの「なか卯」で朝食を取ってからいよいよ東武へ出発!山手線で上野へ出た後、常磐線の快速電車で北千住へ向かう。狙ったわけではないがJRの南改札はあまり人通りが多くない。東武への乗り換え距離が遠いからだが…。ちなみにここの東武改札には液晶モニターではなくフルカラーLEDの発車案内があったりする。
さて、狙うはもちろん1800系臨時快速であるが、始発は南栗橋である。ここへは区間急行で約1時間かかる。しかし、東武伊勢崎・日光線は基本的に南北に走る路線のため下りはほとんど順光で撮れないという話がある。で、ザッと調べたところでは、1800系がお手軽に撮れそうなで近場なのは高架の栃木駅か?という情報があった。栃木駅はわりと撮影地情報のサイトでも簡単に撮れると紹介がでている。それならまあと行ってみることにした。…が、そうなると9時前であるがあまり時間がない。1800系の栃木到着は12時過ぎでまだ間に合うのだが、ほかにネタがある。GW期間限定でJRから横浜始発の「日光83・84号」が運転されており、これが東武乗り入れ予備車の189系「彩野(あやの)」で運転されるのだ。「彩野」は東武乗り入れにあたって塗色も東武の「スペーシア」に合わせる等されたのだが、先頭のトレインマークが生きており、どういうわけか昭和40年代の国鉄電車特急を髣髴とさせる文字だけマークを掲示するようになっている。しかし、「彩野」はよほど切羽詰らないと東武乗り入れには使われないことになっているため、確実に撮れる今回がまたとないチャンスである。が、これの栃木到着が10時59分。この時点で間に合うには次の快速か区間急行しかない(特急を使えばまだ余裕があるが、さすがGW、すでに全席完売であった)。しかも区間急行だと栃木到着がギリギリになるため、ここは快速を使うことにした。
で、浅草である。全区間通過運転の快速は昨年の改正でほとんど区間快速化され、下りは4本だけ。しかもこの9時10分発が最終である。だからというわけでもないが、浅草の狭い5番ホームは快速待ちの客であふれていた。栃木まで約1時間、座れないと地獄である。2扉の6050系が6両で入線。ドッと人がなだれ込むが、みんなボックス席狙い。ラッキー。ロングシートになんとか座席確保。ボックスシートにしてはレベルが高いとされる6050系ではあるが、ボックスに座れる機会はまだいくらでもある。おとなしくロングシートで北へ進んだ。北千住でもガバッと乗り込むが、次の春日部から徐々にではあるが混み方がマシになってきた。もちろん立ち客は多いのだが・・・。快速が日光への客ばかりに使われているわけではないようだ。10時26分に栃木到着。降りるとすでにホーム先端には10人近くがスタンバッていた。とはいうものの、栃木駅のホームは広く、この程度ならなんてことはない。やや横がちからのアングルにはなったがとりあえず陣取る。この区間は普通の本数もまだあるため(新栃木からは毎時1本(!))ヒマにはならない。ちなみに隣りにはJR両毛線の栃木駅もある。東武同様に立派な高架駅ではあるが、本数は圧倒的に少ない。スペーシアで試し撮りしたり、8000系原型顔車に遭遇して「ラッキー♪」な気分を味わったりとまったり撮影しているうちに
「日光83号」が去ると、このあと40分ほどして浅草からの臨時特急「きりふり253号」が350系4両で、そして1800系臨時快速がさらに30分ほどしてから来る。微妙に時間が空く。その場を離れて場所を取られてもスペースがあるのだが、空き時間が中途半端で結局何もできないから同じ場所でボケーッとしてるしかない。宇都宮線の列車が栃木折り返しのため、ときおり出たり入ったりするのだが、アングル的に撮れない。いきなり8000系の回送が入ってきて「オッ」とはなったのだが、だんだんダルーくなってきた。「きりふり253号」が到着し、あと30分。というところなのだが、正午に近づくにつれ光線状態が怪しくなってきた。光線が横がちになってきていて正面に当たっていない感じである。これは…キレイに撮れそうにないなという確信が湧いてきた。普段ならかまわんと思うのだが、今回の1800系は種別も行先も表示しない列車だ。だからどちらかといえばキレイに撮れなきゃ…という思いがある。ということで、現像せず記録だけということでデジカメに機種変更。そして12時12分、栃木駅に1800系がやってきた。
さて、栃木はここまで。午後の帰りの便は東武日光の方で撮りたいなと考えていた。だから15分後に来る区間快速で東武日光まで一度出よう…と思っていた。ん?でも、よく考えると1800系がまだ止まっている。快速だから特別料金不要。この列車の行先は東武日光…。こいつに乗ればいいじゃねえか!!と、思いがけず1800系に乗るチャンスをつかみ、一路東武日光へと向かうのだった。
あわてて乗り込んだ1800系の車内はパラパラと乗っている程度。たいてい臨時列車は乗客がそんなに多くないもの、その定石通りであった。2人がけ席はリクライニングのない「回転クロスシート」である。雰囲気的には優等列車用として十分な1800系であるが、この車内設備ゆえに1800系が撤退するまで「りょうもう号」は急行として走っていたのである。実際、シートピッチも若干狭い感じがしたが、一時代前の車両で、しかも今はほとんど活用されない1800系であるが、それでも静かな車内と落ち着いた雰囲気は「優等用車両」そのものであった。
列車はふつうの快速列車同様に小駅を飛ばして東武日光へと向かう。栃木あたりまでは住宅が途切れてもまだ郊外という印象だったが、区間急行が折り返す新栃木を過ぎると、徐々に田舎の雰囲気が沿線に広がってきた。豊かな新緑に水をたたえる水田、明るく澄んだ青い空。いい風景で心がなごむ。いいところだな・・・と思う。一方で1800系狙いの人もいるだろうと沿線の撮り鉄も確認してみる。下から見上げるアングルでは10人くらいは撮りに来ていたが、ここを含めきれいに撮れそうな所はことごとく駅から歩けるような距離ではない。新栃木を過ぎると駅間距離が半端じゃなくなる。惜しいな…と思いながらもまさか車で来れるはずもないし…。6年前にちょっと撮りに来た時に降りた上今市を過ぎ、しばらくすると速度を落としてカーブを曲がり、JRの日光駅を遠くにかすめると東武日光に到着である。
6年ぶりに降り立った東武日光駅。1800系を待っていたファンが一斉に群がる。このときには咲に到着していた特急「きりふり」や6050系の区間快速もおり、あっちこっちでカメラを構える人がいた。改札を出ると、前来たときとなんだか雰囲気が違う。特急券の売り場はガラス張りになっている。改装したようだった。駅前もGWということで活気にあふれており、前の道路は大渋滞していた。一時期日光・鬼怒川地区の観光が低迷しているなんてセンセーショナルにマスコミで取り上げられたりもしていたが、そんな雰囲気はまるで感じられなかった。
さて、時刻は1時過ぎ。このあとは帰りの列車を撮る事になるが、乗る予定にしているのは15時01分の区間快速なのでちょっと時間がある。時間をつぶすにしても、駅前は観光地の土産物屋ばかりだし、他にといってもちょっと思いつかない。日光の観光地は駅から離れているところばかり。ただ、日光東照宮だけはなんとか歩けそうな距離にある。バスは渋滞に巻き込まれていつになるかわからないので、歩いて東照宮まで行ってみることにした。この日は初夏の陽気で暑いのなんの。おまけに坂道。のどの渇きも加わって体力を消耗する。案内看板がこまめに設置されていたので、多少は気が楽だったが、結局15分くらいはあるいて東照宮のある日光山内へ着いた。ここは東照宮だけでなく、多くの神社仏閣が集まっている。共通参拝券(高い…、その上一部はこれでは入れない)を買い求めて、まず輪王寺へ。が、ここの三仏堂だけでえらい時間を取ってしまう。たしかにすごい仏像群が祀られていたので仕方ないのだが、これでは東照宮に行く時間がなくなると、途中で切り上げ東照宮へ。しかし、こちらはこちらですごい人だかり、ついに時間もなくなり陽明門だけみて無念のとんぼ返りとなってしまった。世界遺産に指定されただけのある壮大な彫刻はひとつひとつ見ていくだけでも価値があるものだが、それをするなら1日時間が要る。片手間で行くものではなかったと後悔した…。いつか、ちゃんと見に行きたいと思う。
再び東武日光駅へ戻る。時間的には区間快速には間に合いそうだが、やはり気がせって早足になる。ぐったりした感じで東武日光駅に到着。発車までは10分ほど時間があった。ところで、朝に東京駅近くで朝食を取ったっきり何も食べてない。かといって、夜まで我慢できそうにもない。ということで駅弁を買うことにした。実は東武日光駅は私鉄の駅にしては珍しく駅弁の販売が多い。売店では駅弁販売の売店が複数あり、1つでは呼び込みまでしていたので、今回はそこの東武とJRの相互乗り入れ1周年を記念した期間限定駅弁「日光名物駅弁 けっこうづくめ」(1050円)を購入。流行りの「地産地消にこだわった」駅弁だそうだが、名物のゆばはともかく、「日光清流米コシヒカリ」「日光高原牛」「日光産大根」に「日光のけっこう漬」…うーん。これらって有名なんですか??。まあ、お肉が結構乗っているので腹持ちするかな…と。そしてすぐに2両編成の区間快速に乗り込む。目的地の板荷(いたが)までは約30分だから食べようと思えば食べられる。車内はというとほぼ席が埋まっていたが、駅弁を目の前にすると食欲が抑えられない(笑)。ボックスシートの向かいには観光帰りの老夫婦が座っていたが、気にせず発車前からパクついた。弁当自体は正直サイズが小さく、それを考えると1050円というのは少々お高いかなという気はしたが、味自体は全般的に良かった。ま、旅行のときはちょっと贅沢に旅気分ということでいいだろう。あいかわらずキレイな車窓風景を眺めながら、目的地の板荷へ向け、区間快速は各駅停車で進んでいった。
15時30分、板荷到着。緑に囲まれ、民家もあんまりないようなところである。駅舎も歴史を感じるようなローカル然としたものだった。さて、撮影ポイントはここから東武日光方に少し戻ったことろになるのだが、まともな道がない(汗)。畑のあぜ道のような里道を通って、そこの踏切を渡る。
→→撮影ポイント
むむむ…MapFanではちゃんと出ないが、線路沿いの田園地帯からの撮影になった。正面がちには狙いにくいが、すっきりとした編成写真が狙える好ポイントだ。そばでは田植えの作業が行われており、すでに同業者も2人ばかりいたが、お互い気にすることもなく思い思いでそれぞれのことをしていた。
さて、ここでは1800系はもちろん、6連の「きりふり」、JRの485系、189系、もちろん「スペーシア」や6050系、さらに現在定期では来ない通勤型車によるの臨時快速まで、多少列車間隔は空くのだが、2時間ほどの滞在で周辺雰囲気に似合わぬほど大量に撮影対象がやってきた。
そうこうしてるうちに残すはJR189系の「日光84号」のみとなったが、微妙に時間が空く。他の列車もあらかた撮った感があり、ちょっと遊び心も出てくる。ふと見ると、線路際の田んぼにもすでに水が張られている。そこで、ちょっと挑戦してみたくなり、やってきた「きぬ130号」でパチリ。
あぜ道を通って人気のない板荷駅に戻る。次の電車までは20分以上あるので、待合室で無料配布の沿線情報誌など読みながら時間をつぶす。昔からある「マンスリーとうぶ」はあいかわらずだが、「TOBUMARCO(トウブマルコ)~東武沿線見聞録~」なんていうタイトルは微妙だが金がかかっていそうな情報誌もあった(こっちは若い人向けみたいな沿線情報誌)。
さて、6050系の普通新栃木ゆきで帰る。車内はパラパラと乗っている程度でゆったりとボックスシートに腰掛ける。ちょうどバブル経済の頃に生まれた車両だけあって、座席にしろ車内設備にしろちょっとグレードが高めな仕様である。しばしの堪能の後、新鹿沼で下車。ここで3本目の臨時快速北千住ゆきに乗り換えができる。1800、10000と変り種はもう行ってしまったので、残るは6050系4両のやつである。6時も回っているし、そんなに混んでないだろうとたかをくくっていたが大間違い。立ち客多数で入ってきた。全区間通過運転とはいえ、立ってたらしんどいだけだ。そのまま新栃木まで普通に乗ってればよかった…といっても後の祭り。1時間半あまりぐてーっとした状態で立ちっぱなしであった。今日のお宿は竹ノ塚なので、春日部で降りる。
さて、時間はもう8時前である。夕食も食べないといけない。東武で食事といえば西新井の立ち食いラーメンがイチオシであるが、たしか閉店時間が8時頃だった記憶があり、行っても間に合わないかなという気がした。そこで、ふと思い出した。確かここにも立ち食いラーメンがあったはず…。そして、フッと向こうの野田線ホームを見ると、西新井よりはこじんまりとしたそれらしき店があった。まあいいか、ここで食べよと野田線ホームへ向かった。
西新井と同じ食券制で営業時間は西新井より長く、10時まで営業とのこと。何にしようかなと思ってみてみると「天ぷらラーメン」というのがある。…大昔、某北海道の深夜ラジオ(遠距離リスナーしてたのさ)で「ラーメンに天ぷらはよく合う」という話をしていたのを思い出し、珍しいしと食べてみた。・・・うーん。天ぷらうんぬんではなく、ラーメン自体はやっぱり西新井の方がよかったな・・・。そういう結論であった。
やってきた急行で草加まで行き、各駅停車に乗り換えて竹ノ塚に到着。駅からちょっと離れたビジネスホテルに入り、ホッと落ち着いたところでだいたい9時ごろであった。さあ、明日はどうしようかな、と考えるがなかなかいい案が浮かばない。結局あすの朝の天気次第、とりあえず早起きはしようという結論だけもって寝ることにしたのだった。
by tetsuradiq
| 2007-05-04 22:53
| 撮影記